障がい者たちを支援する英国人女性が立ち上げた「愛のギフトショップ」

レイチェルさん
英国人女性のレイチェル・ピニガーさん(80)は、中国の友人たちから親しみを込めて「レイチェルおばあさん」と呼ばれている。
1989年、レイチェルさんは初めて中国を訪れた。医学部を卒業したレイチェルさんはボランティアとして標高5000メートルの青蔵(チベット)高原に赴き、人々に医療サービスを提供した。
2008年、四川大地震が再びレイチェルさんの心を揺さぶった。レイチェルさんは四川省成都市で救援活動に参加し、災害で身体に障がいを負った多くの人々と出会った。その過程で、レイチェルさんは単に障がい者を物質的に支援するだけでは到底不十分であり、自立して収入を得る手助けもしてこそ、生きていくための自信を取り戻すことができると気づいたという。
レイチェルさんは、障がい者は魅力にあふれているだけでなく、能力も備えており、市場への販路を開く機会さえあれば、彼らが作る手工芸品は十分に販売し、PRできると考えた。

2013年、障がい者や困難を抱える家庭の人々による手工芸品を専門に扱うギフトショップ「岩羊」を成都に開店した。店名を「岩羊」としたのは、たとえ困難な状況にあっても、皆に向上心を持ち続けてほしいという思いからだったという。

障がいのため、目的を失っていた陳魯賓さん(40)。レイチェルさんから店で革財布作りを学ぶよう何度も説得され、居場所を得た。

やけどの治療で貯蓄を使い果たしてしまった楊貽源さん(47)。レイチェルさんは彼の作った作品を買い取っただけでなく、革工芸を学ばせ、店員として雇った。
10数年の間に、小さな店は徐々に大きくなっていった。17年間で、すでに千人以上の障がい者と、困難を抱える無数の家庭が、この店を通じて生きていくための自信を取り戻した。ここでは彼らは「弱者」ではなく、自分の手で価値を創出する芸術家なのだ。


ギフトショップ「岩羊」を訪れ、手工芸品に込められた物語を知り、温かいメッセージや感想を残す人々が増えている。
今年4月、レイチェルさんは体調の問題から、成都を離れ、英国に帰国せざるを得なくなった。レイチェルさんは「岩羊」がこれからも存続し、必要とする人々を手助けしていけるように、あらゆる手配を行った後、英国へと帰国した。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年10月23日
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