中国の金取扱店に若者が押し寄せているワケは?

人民網日本語版 2026年01月30日08:38

年末年始、金価格が上昇を続け、今月26日には、初めて1オンス当たり5100ドル(1ドルは約153.7円)を突破した。今年に入ってからの上がり幅は18%を超えている。

金価格は急上昇し続けているものの、中国の若者の金を購入する意欲は全く衰えていない。

世界金協会(World Gold Council)のデータはその勢いを直観的に裏付けており、若者の金のアクセサリーの所有率が顕著に高まっている。「2025中国の金のアクセサリーの小売市場洞察」によると、5年前はわずか37%だった18-24歳の消費者の金のアクセサリーの所有率は62%に達した。金のアクセサリーの売上高に対する18-34歳の若者の貢献度は3分の1を超えている。

金のアクセサリー取扱店で、人気ゲームをテーマにしたペンダントを選んでいた95後(1995-99年生まれ)の女性・李さんは、「以前は金は、高齢者が好むもので、ダサいと思っていたが、今は考えが大きく変わった」と話しながら、約2グラムの小さな金のアクセサリーを手に持ち、「こうした商品は、見た目に優れ、値段も手が出る範囲。それが若者が金を購入する主な理由だ」と話す。ソーシャルメディアを見ると、「金のアクセサリーを取り入れたコーディネート」というハッシュタグが付いた書き込みは10万件以上あり、若者は金のアクセサリーをどのように普段のファッションに取り入れるかをシェアしている。金は今、金庫にしまっておく投資商品から、若者が自分の個性を表現するファッションアイテムへと変化している。

2025年のダブル11(11月11日のネット通販イベント)期間中、ソーシャルメディアで大きな話題となった金

消費者の女性・劉さんは、「最近、金価格が上がり続けているので、余っているお金を好きなタイプの金に交換しておくというのはとてもいいこと。今後も金価格が上がれば、儲かったことになる。お金を使いながら貯蓄できている気分」と話す。

金を買う若者に見る消費ロジックの変化

「金を貯める若者」をじっくりと観察すると、キャッシュバックアプリや各種プラットフォームのクーポンなどを使って少しでも安く買おうとする一方で、金を買う時は思い切りがいいという興味深い「矛盾」に気付くことができる。そして、その背後にあるのは、単にお金を使うのではなく、資金形態を変えるという消費ロジックの変化だ。

林薇さん(27)は、「以前はカバンを買うのが好きだったが、今は金を買うようになった。カバンは時間が経つと価値が下がるものの、金はデザインが古くなっても、溶かして作り替えたり、金価格を見て、売却したりすることもでき、価値は変わらない」とする。

「価値を保ちながら、自分の満足感も追求したい」という姿勢が、金のアクセサリー消費だけでなく、若者が投資先に金を選んでいることにも反映されている。

ただ、金ブームが巻き起こっているものの、理性的な見方を維持する必要もある。

中国のリサーチ企業・艾媒咨詢(iiMedia Research)の張毅最高経営責任者(CEO)兼シニアアナリストは、「金の消費の主力は今、若者に移行している。そして、ニーズも、『価値が変わらない』だけでなく、多様化している。ただ、金のアクセサリーは、まず『アクセサリー』であって、『金』は二の次。アクセサリーを買うことで、一稼ぎするというのは非現実的だ。もし、投資目的なら、ストレートに、金の延べ棒や純金積立、金ETFF(上場投資信託)などを選ぶというのがいいかもしれない。もし、普段のアクセサリーとして、デザインや質感にこだわる場合は、『価値あるアクセサリー』が与えてくれる楽しさを享受したほうがいいだろう」と指摘している。(編集KN)

「人民網日本語版」2026年1月30日

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