今年の中秋節はヘルシー・オシャレ・ノスタルジーがテーマの月餅が人気に
中秋節(旧暦8月15日、今年は9月25日)を目前に控える中、中国では月餅の生産と販売が佳境を迎えている。各地の商業施設やスーパー、老舗など店舗や各大手ECプラットフォームは、「月餅コーナー」を特設し、「ヘルシー志向、オシャレな味、ノスタルジー」という3大テーマで、市場を牽引している。今年はシンプルな包装と手頃な価格の商品が主流となっている。そして、昔ながらの月餅や革新的な月餅などラインナップは非常に充実しており、消費者はその中から好きな月餅を選んで、家族団欒のひと時を楽しむ中秋節のムードを感じている。

9月19日、中秋節が近づき、様々な種類の月餅が所狭しと並ぶ湖北省宜昌市の商業施設。昔ながらの月餅に、低糖や雑穀といったヘルシーな要素を新たに加えた新商品も並んでいる(写真著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)。
中国全土の市場を見ると、 今年の月餅は「ヘルシー志向」が際立っている。「低糖」や「胃腸にやさしい」、「医食同源」などを売り文句にした月餅が人気を集め、小豆・ハトムギの実、ミカンの皮を乾燥させた「陳皮」、ブクリョウ、黄精、クコといった、ヘルシーな食材が餡に入れられている。エリトリトールやマルチトールで蔗糖の一部を代替するブランドも多く見られた。プラットフォームのデータによると、今年、「低糖の月餅」というキーワードの検索回数が前年同期比で大幅に増加している。そして、消費者の7割以上が、商品を選ぶ際、原材料をチェックし、糖分控えめであっさりタイプの商品を優先的にチョイスしている。ただ、医学専門家は、「低糖や蔗糖ゼロと表示されていても、月餅の生地にはデンプンや油脂が含まれていて、カロリーが高いため、糖分を控えている人は食べるのを控えめにした方がよい」と注意を呼びかけている。

9月11日、現地の特色あふれる月餅を見せる山東省臨沂市のある食品メーカーの従業員(写真著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)。
若者が好む「オシャレな味」を追求した革新的な月餅も幅広い人気を集めている。ドリアン餡の焼かないタイプの「氷皮月餅」や、茶葉風味の「茶味月餅」、山西エリアの「蛋月焼」、タロイモ餡の「芋泥大月餅」などのほか、各種の文化クリエイティブ月餅といったような新商品が若者の間で人気となっている。多くのブランドは、中国の伝統要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンドである「国潮文化」と組み合わせた月餅セットを打ち出している。一部のギフトセットの箱は、オシャレな収納ケースとして使えるデザインとなっている。また、コラボ商品も若者の注目を集めている。中国では、包装関連の規制があるため、高額で豪華なギフトセットはどんどん減っており、ほとんどのセットの包装は3段重ね以下で、その価格も50‑300元(1元は約23.4円)の中価格帯が主流となっている。その他、ミニ月餅やバラ売りの月餅などもラインナップ豊富となっており、自分で食べたり、親せきや友人へのちょっとしたプレゼントにしたりするのに適している。

定番の5種類のナッツ入りの「五仁月餅」(写真著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)。
同時に、数世代の中国の人々の思い出が詰まった「ノスタルジー」をテーマとした月餅も安定した人気を保っている。広東風ハスの実餡の「広式蓮蓉月餅」、蘇州風パイ生地の「蘇式酥皮月餅」、北京風5種のナッツ入りの「京式五仁月餅」、雲南ハム入りの「滇式雲腿月餅」など、中国全土の伝統的な月餅は、多くの忠実なファンを抱えている。北京や蘇州、広州、上海といった都市の老舗は急ピッチで生産を進めながらも、伝統的な餡の作り方にこだわり、生地を手作りし、昔ながらの味をキープしている。さらに、材料の配合に改良を加え、口当たりの良さをキープしながらもヘルシーな月餅を作っている。こうした月餅は、中年や高齢の消費者だけでなく、多くの若者の間でも人気となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2026年9月22日
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