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中国と日本のアニメ産業の現状は? チャンスと課題が存在

人民網日本語版 2017年01月03日08:58

「アニメ王国」である日本は、アニメや漫画などを通じて、商業利益を得るだけでなく、文化の輸出にも成功している。中国のアニメを見ると、「モンキー・マジック 孫悟空誕生(原題:西遊記之大鬧天宮)」(2014年)などの作品が世界でもヒットし、現在、アニメの生産量は世界一を誇るようになっている。このように、非常に順調に発展しているように見えるものの、実際には日本と中国のアニメ界は両方困難に直面している。新華網が報じた。

日本の大ヒットアニメーション映画「君の名は。」は、日本で歴代2位の興行収入を記録し、低迷している日本のアニメ業界が復活しているようにも見えるが、実際にそうなのだろうか?一方の中国のアニメ業界に明るい兆しはあるのだろうか?

日本のアニメ業界:市場規模は拡大しても将来の見通し立たず

1980年代、日本アニメは飛躍的に発展し、その後も成長を続けて世界に誇るヒット作品をたくさん生み出してきた。そして、05-10年に、DVDの売上額が急降下し、低迷するようになったものの、日本アニメの販売ルートや応用範囲が拡大されるようになり、13年からは再び右肩上がりとなった。市場の規模だけを見ると、日本アニメは第4次ブームを迎えているものの、それを中心となって引っ張る作品はまだ登場していない。

 

アニメ産業の規模が拡大しているにもかかわらず、「衰退している」との声も聞こえてくる。「エヴァンゲリオン」の生みの親である庵野秀明は15年に、「今のアニメ製作のシステムはかろうじて持っている状態であり、その崩壊は時間の問題。それがもつ見込みについては、いずれにせよ20年はもたず、あと5年ほどだろう」と語った。このような見方は、決して大げさではなく、少数派の意見でもない。

 

アニメ会社のネガティブな見方は決して杞憂ではない。現在、日本アニメの伝統的な製作スタイルは、製作コストの高騰や人件費、総製作時間の制限を受けている。しかし、デジタル化へと転じるには、かなり高額の投資が必要になる。海外市場は、ポテンシャルが高く、金鉱となる可能性もあるが、日本との関係やコピー版、審査など、不安定要素も多い。全体的に見て、全く新しいビジネススタイルはまだ漠然としている。

厳しい現実:日本のアニメーターの現状

日本のアニメーターの勤務時間は1日平均11時間で、1ヶ月当たりの勤務時間は260時間以上、全国平均を100時間近く上回っている。しかし、年収はというと、全国平均より約81万円も安い。新人アニメーターからすると、アニメ業界に入るというのは、夢の実現に向けた旅の始まりなのか、悪夢の始まりなのか、よく分からないと言ったところだろう。

成熟から完熟へ向かっている産業チェーンは、日本のアニメ業の重要な特徴の一つ。一連のアニメ商業チェーンにおいて、作品の善し悪しが全体の盛衰に係る。作品を才能にあふれる作者一人だけに任せるというのは、一つの冒険であるため、日本は長期にわたって、大規模な組織だったコンテンツ生産と、網羅的なシステムによる商品開発を行ってきた。アニメスタジオ、版権代理事務所、印刷出版企業、図書刊行企業、テレビ局、雑誌社、アニメ関連商品、販売ルートなどが組織だって作品を磨き上げ、利益を分配してきた。

多くの人がアニメ分野という一つのケーキに目を付けた結果、作品を作れば作るほどケーキが大きくなり、アニメの関連商品に対する依存度が高まっている。しかし、ケーキを分ければ取り分は小さくなり、製作会社やアニメーターの収益は減少し、新人にとって、魅力のない業界になってしまい、漫画化、テレビ化、映画化されるうちに、版権の問題が複雑になっていっている。その他、コンテンツの監督・管理が一層厳しくなり、中国の人件費高騰によりアウトソーシングのコストも向上、加えて世界的に作品のコピー版が出回るという問題があり、低迷する日本のアニメ業にとってはさらに苦しい状況となっている。

中国でアニメの人気に陰り?

1941年、万籟鳴(ウォン・ライミン)と万古蟾(ウォン・グチャン)の万氏兄弟が製作したアニメーション映画「西遊記 鉄扇公主の巻(原題:鉄扇公主)」が世界で大ヒットし、「漫画の神様」と呼ばれる手塚治虫もこのアニメを見て、医師の道を捨て、漫画家となり、日本の第一次アニメブームを牽引した。その後、中国では、木彫り人形アニメ、水墨アニメ、シルエットアニメなどが続々と発展し始めたものの、近年はというと、「喜羊羊与灰太狼(シーヤンヤンとホイタイラン)」、「熊出没」を代表とするアニメが好評を博しているが、中身があまりなく、その人気には既に陰りが見えるなど、中国国産アニメの台頭という重責を担うまでには至っていない。15年、「西遊記之大聖帰来 (Monkey King: Hero is Back)」が中国で大ヒットしたが、その後に続く作品は果たして出てくるのだろうか?

アニメの製作分数は、アニメ産業の現状を反映する重要な指標だ。中国は、その長さが世界で最長である。日本はもともとの製作スタイルでは12万分を突破するのが難しく、「2016年危機」を迎え、デジタル化に移行してその危機を乗り越えようとしている。製作分数や技術の面で、中国は世界を牽引しているものの、中国のアニメ産業にとっては、もっとおもしろいストーリーやコンテンツを作るというのが最大の難題となっている。

ターゲットは子供に絞る?それとも年齢層問わない作品に?

15年、中国では国産アニメーション映画41作品が公開されたものの、興行収入が1億元(約17億円)を超えたのはわずか3作品だった。「西遊記之大聖帰来」は9億5600万元(約162億5200万円)という目を見張るような興行収入をたたき出したが、ほとんどの中国の国産アニメにとっては、1億元が非常に高いハードルとなっている。高い興行収入を得るのが難しいとなると、利益を確保するために、低コストが打開策となる。多くの時間や精力、資金をかけて、大作アニメーション映画を作るのは一種の賭けで、多くのアニメ製作会社は、低年齢の子供だけにターゲットを絞り、コストが2000万元(約3億4000万)ほどの映画を作って、興行収入7000-8000万(約12億-13億6000万円)を狙うという、アンパイを選んでいる。

どちらの手法が良くて、どちらの手法が悪いということはなく、子供にも大人にもアニメの需要があるものの、子供を引きつける方が簡単というわけでは決してない。一つのアニメが成功するかは、想像力やストーリー、価値観にかかっている。

整いつつある中国アニメ台頭の条件

中国のアニメ産業はまだ最も良い時代を迎えてはいないかもしれないが、中国アニメにとって最も良い段階は到来しつつある。年齢層問わないアニメが大人の消費を促進していることや、二次元(アニメ・漫画・ゲーム)ファンが拡大していること、生産・製作・宣伝・マーケティングなどの産業チェーンの整備が進んでいること、クラウドファンディングなど融資のスタイルが多元化していることなど、中国アニメが台頭できる条件は揃いつつある。(編集KN)

「人民網日本語版」2017年1月3日

 

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