洪水被災地の通信を保証する画期的な技術

人民網日本語版 2023年08月08日15:23

「早急に家族と連絡し、我慢強く救助を待ってください。ご無事で」。中国の複数の地域で最近、洪水や地質的災害が発生している。いったん被災すると、このようなショートメールは非常にありがたく感じる。被災後は携帯電話の電波に影響が出るかもしれないが、通信キャリアは被災地の通信回復をどのように保証するのだろうか。中国新聞網が伝えた。

現在、北京市の門頭溝地区と房山地区の連絡が途絶えた村のすべての連絡が回復したと発表した通信キャリアがある。

3大通信キャリアは今回の被災地通信保証でさまざまな画期的な技術が順番に使用された。不完全な統計によると、これには緊急通信車、衛星携帯型ステーション、衛星電話、ドローン、携帯型衛星バックパックステーション、設備遠隔動画伝送、オフロード衛星緊急車などの各種先進設備・施設が含まれる。

今回の災害救助保証活動の科学技術力はかつてないほどのもので、豪雨による停電、道路の寸断、山津波、複雑な地形などの困難に対応できる。これは今回の緊急修理・救助活動が非常に効率的で、短時間内に通信が回復したことの重要な理由だ」とする通信キャリアがある。

特に複数の地域でドローン通信が頻繁に使用されている。北京移動はSG500とDG-20Mの2種の緊急通信ドローンを相次いで出動させた。中国電信(チャイナ・テレコム)はマルチローター及び固定翼ドローンや無人巡視船などを投入した。

中国聯通(チャイナ・ユニコム)の山東支社である山東聯通は3日、6ローター係留式ドローンを河北省涞水県に緊急で派遣した。このドローンは係留式マルチロータードローンプラットフォームを採用。複合係留ケーブルを通じ電力と情報を提供し、高速に上空200メートルに浮上し、滞空時間は24時間を超え、12平方キロメートル近くに及ぶ被災地に連続的な通話やインターネット接続などの通信保証を提供できる。

他にも通信キャリアは低周波数帯の措置を講じた。北京市門頭溝区で4日夜、基地局の信号をより多くの人に届けるため、基地局に900MHz低周波数帯を追加する通信キャリアも出てきた。

被災後に通信を活用するにはどうするべきか。

多くの住民は被災後に携帯電話の電波がないのが分かれば、いてもたってもいられなくなる。実際には携帯電話の電波を頻繁にチェックすればいい。通信キャリアも同時にネットワークの修復を行っているかその他の緊急通信措置を講じているからだ。

「早急に家族と連絡し、我慢強く救助を待ってください。ご無事で」というショートメールを受信した場合、早急に連絡するべきだ。ドローンの滞空時間は限られており、同時に接続できるユーザー数にも上限があるためで、これを逃せば次の機会を待つ必要があるかもしれない。

例えばDG-M20係留式ドローンの緊急通信高空基地局は新型の緊急通信方法で、被災後の通信を急速に回復し、緊急通信保証能力を高めることができ、地震や洪水などの自然災害により広い範囲で通信が途絶えた場合に、ドローンを使い基地局設備を200メートルの上空に設置することで、半径最大3キロメートルの範囲内の電波のカバーを保証できる。4時間以上連続で滞空し、ユーザー1400人の同時接続をサポートできる。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年8月8日

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