中国初の1万m科学調査井、掘削深度が半分以上に

人民網日本語版 2023年08月25日10:01

中国石油天然気集団公司(中国石油)が23日に発表した情報によると、中国初の1万メートル科学調査井「深地塔科1井」の掘削深度が半分以上に達した。新疆維吾爾(ウイグル)自治区の塔里木(タリム)盆地に位置する「深地塔科1井」は、設計掘削深度は1万1100m、今年5月30日に掘削開始した後に中・浅層の掘削任務を完了した。1日の最大掘削深度は567mに達している。人民日報が伝えた。

一般的に、掘削深度が6000mを超えると超深井と呼ばれる。超深井の掘削は超高温や超高圧といった複数の掘削技術の限界に直面する。100m深く掘るほど温度が約2℃上がり、井の中は約220℃の高温に直面する。「深地塔科1井」の掘削深度は現在半分を過ぎたが、残りの部分については高難易度地層の攻略に取り組む必要があり、さらに1年以上かかる見込みだ。

中国石油塔里木油田開発事業部のエンジニアである劉金竜氏は、「現在すでに高強度金属密封のコア採取ツール、そして230℃の高温と175MPaの圧力に耐えられる井探測装置が開発されており、1万m深井掘削にサポートと保証を提供している」と説明した。

劉氏は、「塔里木油田の油井掘削は深さ4500mから6000mまでで10年かかり、7000-9000mまでで17年かかった。それに対し、深地塔科1井は現在の深さ6000mから1万m超えまで370日余り費やす予定だ。これは世界の1万m級深井掘削の最短記録となる」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年8月25日

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