中国の若者が屋台を並べるネット上で大人気のナイトマーケットとは?

人民網日本語版 2023年10月16日15:32

資料写真(画像著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)

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北京や上海、広州といった大都市から、県の行政中心地のような小都市に至るまで、近年は路上で屋台を開いている若者の姿をよく見かけるようになっている。以前なら、生計を立てるために屋台を開く人が多かったものの、今の若者の間では、街中で屋台を開くというのが生活を楽しむための一つの方法となっている。中国の多くの若者は今、自由や理想を追い求めると同時に、屋台を通して、自分の可能性やポテンシャルをもっと見出したいと考えるようになっているようだ。

ネット上で大人気のナイトマーケットがある広東省韶関市の孟洲壩を取材すると、若者が車のトランクや台車、折りたたみ式テーブルなどを活用して、個性あふれる屋台を開いていた。若者は独創的なスタイルで、個性的な屋台ブームを巻き起こしているほか、生活の選択肢を増やしている。そして、バラエティに富む屋台をうまく経営するコツをつかみ、都市を人情味や生活感あふれる場所としている。設置から約1年を経て、ネット上で大人気となっている武江区孟洲壩ナイトマーケットには今、243軒の屋台が並ぶようになっている。

9月になってもナイトマーケットは非常に活況で、夕方6時ごろになると、開店したばかりの鄧世豪さんの屋台の前には、お腹を空かせた客が列を作っていた。「孟洲壩で屋台をして1年になる。常連客も多く、うちの食材は新鮮でとてもおいしいと好評」と鄧さん。

武江区党委員会区政府が、管理や付属施設の設置を継続的に強化しているのを背景に、孟洲壩ナイトマーケットの認知度はどんどん高まり、屋台を開く人も少しずつ増えている。

ナイトマーケットでイベントが開催されると、鄧さんは夕食を食べる時間もないほど忙しくなるといい、「正確に言うと、手を止めて食べる時間がもったいない。アルバイトも3人雇っているし。1日の売上高は3000元(1元は約20.5円)ほど。屋台を開いたことで、借金を完済して、車も買い替えることができた。屋台を開いたことで、楽しく生活できるようになった」と話す。

笑顔が素敵な朱秀芳さんが経営している屋台のテーブルには、石膏で作られたキャラクターの人形が並び、子供らがそれに色を塗ることができるようになっており、多くの客で賑わっている。鄧さんと同じく、朱さんも孟洲壩ナイトマーケットの屋台の「古参オーナー」で、並べるテーブルと椅子も5セットから10セットに増えた。また、流動的だった屋台の位置も、固定となり、客も少しずつ増えて、たくさんの常連客を抱えるようになっているといい、朱さんは「どんなに大変で、疲れても、やる価値がある」と充実感を漂わせる。

噂を聞いて孟洲壩ナイトマーケットで「起業」の道を歩むようになる人もいれば、そこを足掛かりにして、店舗を持つようになった人もいる。無名だった場所が、ネット上で大人気の影響力あるナイトマーケットになるためには、時間が必要であるのと同じく、人生もコツコツとした積み重ねが必要だ。ナイトマーケットで屋台を開く若者にとって、それは一つのチャレンジであり、生き抜くための戦いにもなっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2023年10月16日

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