中国、持続可能な航空燃料の量産化を実現
人民網日本語版 2024年01月23日09:51
河南省君恒実業集団生物科技有限公司(以下「君恒生物」)の李建平チーフエンジニアは、「醤油のように濁った廃棄油脂が透き通ったバイオディーゼル燃料と持続可能な航空燃料(SAF)に変わり、価値が倍増する。SAFは従来の石油系航空燃料と比べ、炭素排出量を8割近く削減できる」と説明した。科技日報が伝えた。
君恒生物のSAFは20日、中国民用航空局から耐空証明を取得した。これは、中国初の民間石油化学企業が生産するSAFが正式に耐空証明を取得するとともに、商用利用できるようになったことを意味している。
中国民用航空局航油航化適航審定センターの夏祖西センター長は、「SAFはグリーンなバイオ燃料と従来的な燃料を一定の割合で混ぜた新型航空燃料で、全ライフサイクルの二酸化炭素排出量を80%以上減らすことができ、グリーンな航空エネルギーとして実行可能な代替燃料だ」と説明した。
廃棄油脂が食卓に戻れば人の健康が損なわれ、食品安全に影響を及ぼす。一方で、廃棄油脂から作られるSAFは、高性能のカーボンニュートラル燃料となる。
君恒生物の張振輝執行董事は、「当社が独自に研究開発したグリーン低炭素バイオ燃料技術が5年の時を経て、ついに結果を出した。下水油や家庭廃油などの廃棄油脂を原材料に、廃棄油脂を『毒』から『宝』に変え、社会に害を与えるものから社会に寄与するものと人類に幸せをもたらすものへと変わるグリーン・環境保護の新たな章を開いた」と説明した。
君恒生物のSAFは今月上旬、補助動力装置台で性能・機能試験が行われた。その結果、すべての基準値が満たされ、3号ジェット燃料に相当することが分かった。100%SAFのエンジンテストの成功は中国初でもあった。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年1月23日
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