中国南方エリアで春節帰省ラッシュを悪天候が直撃 心温まる助け合い広がる

人民網日本語版 2024年02月07日10:12

中国南方エリアの多くの地域でここ数日、雨や雪が降り、降ってきた雨が地面で凍りつく「雨氷」現象も生じており、春節(旧正月、2024年は2月10日)の帰省ラッシュを直撃して、多くの人が身動きが取れなくなってしまう事態も起きている。

湖北省仙桃市の村民は2月4日、カップラーメンやお湯といった物資を高速道路の高架下まで届けた。物資が入れられたカゴをロープを使って引き上げた高速道路上で身動きが取れなくなっていた人は、「寒さが厳しい日に、温もりを届けてくれた素敵な湖北省の方、ありがとう」と書いた手紙を入れて、カゴを返したという。

安徽省六安市の村民は2月4日、高速道路で身動きが取れなくなっていたドライバーたちに、カップラーメンやビスケット、お湯などを歩いて届けた。ある男性運転手は、「身動きが取れなくなって約20時間が経った。疲労や落胆がピークに達していた時、村民が山や谷を越えて一番必要としていた物資を届けてくれた。なかには運転手を家にまで招待してくれ、温かい場所で食事をさせてくれた人もいた。お金を払おうとしても、受け取ろうとしなかった」と話した。

湖北省と広東省を繋ぐ湖広高速道路上でも、身動きが取れなくなっている車両に、カップラーメンやお湯を届ける近くの村民の姿があった。ドライバーらが「いくら?」と聞くと、ある女性はお湯を注ぎながら、「お金はいらないよ!全部無料!湖北省が大変だった時に、中国各地が支援してくれたからね!」と答えていた。

現地当局も夜通しで除雪作業を展開

湖北省武漢市では3日早朝、多くの橋や高架道路が凍結した。道路を通行できる状態にするため、作業員たちは夜通しで、氷除去作業や除雪作業を行った。

湖北省宜昌市では、武装警察の救援専門分隊が、大型救援設備と共に出動し、グループごとに分かれて、雪が積もった道路で除雪作業を行った。

武漢市では3日夜、橋の上で多くの車が身動きが取れなくなってしまったため、警察官の曹春さんや呉玉磊さんが、凍結した道路の上で時には転倒しながら、車を後ろから押す姿を捉えた動画が話題となり、多くの人を感動させた。道路が通行できるようになるまで、警察官たちは明け方までの約3時間、50台以上の車を押したという。

風や雪は無情に吹き荒んでるが、そんな中でも、心温まる助け合いが広がっている。車などで帰省する際は、安全に十分注意しよう!(編集KN)

「人民網日本語版」2024年2月7日

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