輸出が好調な山東・栄成のキャンピングカー、ライブコマースや海外倉庫を活用

人民網日本語版 2024年02月20日09:29

「みなさまが今ご覧になっているのは、当社のポップアップルーフ式キャンピングカーです。車内空間はコンパクトで、ご夫婦でのお出かけやシングルユースに最適。シートは折りたためます……」。山東省栄成市のキャンピングカーメーカーの展示ホールで18日、販売員がショート動画共有アプリ「抖音(中国版TikTok)」のプラットフォームを利用してライブコマースを行っていた。中国新聞社が伝えた。

2月18日、山東省栄成市のキャンピングカーメーカーで、輸出の注文を受けて急ピッチでキャンピングカーを製造する作業員。(撮影・李信君)

2月18日、山東省栄成市のキャンピングカーメーカーで、輸出の注文を受けて急ピッチでキャンピングカーを製造する作業員。(撮影・李信君)

キャンピングカーメーカーの山東星羽房車製造有限公司の楊錫福総経理は、「当社はウェブサイトや個人メディアプラットフォームなど複数のオンラインチャンネルを通じて製品をPRしている。春節(旧正月、今年は2月10日)連休が終わって速やかに生産・販売を再開し、すでにオンラインで何度もライブコマースを行った」と述べた。

栄成市は中国最大のキャンピングカーの生産拠点であり輸出拠点だ。一定規模以上(年売上高2000万元以上)のキャンピングカーのメーカーが10社、部品メーカーが50数社あり、自走式、牽引式、キャンプ式、テント式など複数タイプのキャンピングカーがある。メーカーはオンラインではライブコマースの発展に大いに力を入れると同時に、オフラインでは「海外倉庫」をレンタルして国際市場の開拓を進めている。

別のキャンピングカーメーカーの栄成康派斯新エネルギー車両股份有限公司の生産現場では、作業員が輸出の注文に間に合わせようと、新型キャンピングカーの組立作業を急ピッチで行っていた。完成車の一部は栄成税関の監督管理検査を受けた後、海上輸送によって同社が韓国に設立した海外倉庫へ送られることになっている。

海外倉庫は越境ECで輸出を手がける販売業者が、海外のバイヤーから近い距離にある場所に設立する倉庫・貯蔵・物流ノードで、海外における品物の貯蔵・保管、流通・加工、現地での配送、アフターサービスなどの機能を担う。

2月18日、山東省栄成市のキャンピングカーメーカーで、輸出の注文を受けて急ピッチでキャンピングカーを製造する作業員。(撮影・李信君)

2月18日、山東省栄成市のキャンピングカーメーカーで、輸出の注文を受けて急ピッチでキャンピングカーを製造する作業員。(撮影・李信君)

栄成税関石島港駐在事務所宅配便監督管理科の林海洋科長は、「キャンピングカーという『大物』は、越境ECルートによる輸出によって思いがけない優位性を備えている。従来のモデルでは、キャンピングカーの輸出は順に受注、材料の調達、製造、輸出などのプロセスをたどる必要があり、ややもすれば数ヶ月かかっていた。越境ECの『海外倉庫』は新業態として、過去の受注状況と消費傾向を踏まえてあらかじめ製品を輸出し、時間のかかる製造・物流プロセスを前倒しして、大型消費財の『見たらすぐに手に入れられる』ことを実現した」と述べた。

ここ数年、中国の自動車輸出が非常に好調だ。中国のキャンピングカー輸出の「売り上げトップブランド」としての栄成製品は、23年の輸出額が前年同期比16.3%増の16億8000万元(1元は約20.8円)に達した。主な輸出先はオーストラリア、ニュージーランド、米国、韓国、日本などの国・地域だ。(編集KS)

「人民網日本語版」2024年2月20日

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