「奮闘者」号、初のジャワ海溝深海潜水任務を完了

人民網日本語版 2024年03月29日14:35
「奮闘者」号、初のジャワ海溝深海潜水任務を完了
海南省の三亜港に帰港した科学調査船「探索1号」(3月28日撮影・沙暁峰)。

中国科学院深海科学・工学研究所の発表によると、科学調査船「探索1号」が全水深有人潜水艇「奮闘者」号を積載し、28日に海南省三亜市に帰港した。今回の科学観測は50日間に及び、中国とインドネシアによるジャワ海溝の合同深海潜水任務を無事完了した。新華社が伝えた。

説明によると、今回の任務は中国科学院深海科学・工学研究所が担当。ジャワ海溝での広範囲で系統的な有人深海潜水科学調査は世界初となった。「奮闘者」号は22回の潜水を行い、うち14回は水深6000メートル以下に達した。中国とインドネシアの科学観測隊員が合同で実施した潜水は6回だった。

科学観測隊員は深海潜水により、ジャワ海溝で希少価値の高い大型海底生物や岩石、堆積物などのサンプルを取得し、かつ高画質の動画と写真を撮影した。取得した大型海底生物は200以上に上り、多くの深淵新種が含まれていた。また科学観測隊員は新たな岩石生息動物区系、海溝底部の鉄分を豊富に含む堆積物、2ヶ所の活発な低温熱水エリアを発見した。これによりジャワ海溝の特殊地質構造の活動や生物多様性、地質生命体の共同進化などへの理解を深める手がかりを提供した。

また情報によると、今回のジャワ海溝合同深海潜水科学観測は、中国科学院深海科学・工学研究所が計画した「世界深淵深海潜水探査計画」の重要な構成部分で、世界深淵地質生命プロセス及び地球システムの変化への認識をさらに深めることを目的としている。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年3月29日

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