日本は地域の安定をかき乱す撹乱者となるべきでない
日本の岸田文雄首相は先ごろ訪米した際、台湾地区、海洋関連、地域安全保障などの問題に関する発言の中で中国の内政に粗暴に干渉し、関係諸国と結託してアジア太平洋地域の陣営対立を煽り立て、国際関係の基本準則への重大な違反を犯した。冷戦思考を抱いてブロック政治を行うこのようなやり方は、地域諸国の戦略的安全保障と利益を著しく損なうものである。(人民日報「鐘声」国際論評)
世界に中国は一つしかなく、台湾地区は中国の領土の一部であり、これが台湾問題の真の現状である。現在、台湾海峡の平和と安定に対する最大の脅威は、「台湾独立」分裂行為及びそれに対する外部勢力の黙認と支持である。中国が「台湾独立」分裂行為及び外部勢力の干渉を抑え込むのは、正に台湾海峡の平和と安定を維持するためである。台湾問題において、米日両政府はいずれも中国と厳粛な約束を交わしており、特に日本は台湾地区に対する侵略と植民地支配という重大な歴史的罪責を負っているため、特に約束を厳守し、言動を慎むべきである。
東中国海と南中国海における中国の活動は、国際法に完全に合致しており、非難の余地はない。釣魚島及びその附属島嶼(日本名・尖閣諸島)は古来中国固有の領土であり、中国は中国の主権を侵害する不法行為に断固として対処する。中国は南中国海諸島及びその周辺海域に対して争う余地のない主権を有しており、引き続き対話や協議を通じて関係当事国と海洋関連の問題を適切に処理し、南中国海の平和と安定を共同で維持することを望んでいる。これと同時に、中国の領土主権と海洋権益の侵害は許さず、自国の合法的権利を守る中国の決意と意志は確固不動たるものだ。米日など少数の国々はひたすら南中国海の動乱を望み、フィリピンによる主権侵害・挑発行為を公然と後押しし、南中国海情勢を意図的にかき乱し、地域の平和と安定を深刻に脅かしている。米日はいずれも南中国海問題の当事者ではなく、南中国海におけるルールの話し合い、平和と安定の維持に向けた域内諸国の努力を尊重し、南中国海においてもめ事を引き起こし、対立を煽り立てる行為を止めるべきである。
日本は、中国の対外姿勢と軍事的動向が、日本のみならず国際社会の平和と安全にとって「これまでにない最大の戦略的な挑戦」であると主張している。このような発言は、白黒を逆さまにするものに他ならない。2000年以上にわたる交流の歴史を見ると、中国が日本の脅威になったことは一度もない。その反対に、日本は軍国主義という誤った道に足を踏み入れ、中国やアジア近隣諸国に対して侵略戦争を発動し、人道に対する重大な罪を犯し、地域と世界に甚大な惨禍をもたらした。今や、日本は真摯に反省しないばかりか、反対に軍備強化と武力拡張という危険な姿勢を再び示しており、歴史の覆轍を踏む危険性を高め続けている。
日本が周辺の安全保障上の脅威を公然と誇張する根本的な目的は、自らの軍事的制約を緩和するための口実作りだ。近年、日本は安全保障政策を大幅に変更し、防衛費を年々増額し、武器輸出規制を緩和し続け、平和憲法の制約を突破し続け、アジア近隣諸国と国際社会の不安を招いている。日本政府は腐心してNATOと結託してアジア太平洋問題に介入させ、米英豪の安保枠組み「AUKUS」など「小集団」防衛協力に参加することで、緊張と対立を生み出し、自らの戦略的利益を図ろうと企て、地域の安全保障に災いの種を残している。
日本は、中日戦略的互恵関係を包括的に推進すると主張する一方で、「中国の脅威」を誇張して、対立を煽り立てようと企てている。どの国が心から平和を求め、発展を図り、協力を促しているのか、どの国がアジア太平洋において焚き付け、徒党を組み、緊張を生み出しているのか、その答えは明白である。
アジア太平洋は平和的発展のための重要な地域であり、大国間の競争の場となるべきではなく、ましてや冷戦の場や武力行使による戦争の戦場となるべきではない。アジア太平洋地域の平和・安定と経済発展は大勢の赴くところであり、人心の向かうところだ。日本に対して、アジア近隣諸国と国際社会の信用をこれ以上失わぬよう、地域の平和をかき乱す撹乱者となってはならず、周辺の安全保障上の脅威の誇張を自らの軍事的制約緩和のための口実作りとするのを止めるよう促す。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年4月18日
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