若い消費者から支持される四川の老舗ブランド
パンダデザインの湯圓(もち米粉で餡を包み茹でた団子)がテーブルに運ばれてくると、その可愛らしい姿を見た食事客は、次々とスマホを取り出し、まず撮影をしてから食べ始める。そして一口噛めば、モチモチとした食感と甘みが人々の舌を魅了する。新華社が伝えた。
この「パンダ湯圓」は「中華老字号(中華老舗)」の認定を受けている「頼湯圓」が四川省成都の地域的特徴と若者の消費嗜好を組み合わせて打ち出した特色ある商品で、オンライン・オフラインですでに最も人気の商品となっている。2023年、「パンダ湯圓」は延べ70万個販売し、その売上高は180万元(1元は約21.5円)に達している。
老舗の頼湯圓が販売し、人気を集める「パンダ湯圓」(写真提供・取材対象者)。
1894年創業の「頼湯圓」は成都の人々に愛されてきた老舗で、100年にわたる継承と絶え間ない進化・革新を経て、今やすでに広く名を知られる成都グルメになっている。
「頼湯圓」のほか、四川ワンタン「抄手」のブランド「竜抄手」、四川水餃子のブランド「鐘水餃」など「中華老字号」認定を受けた9ブランドを傘下に抱える四川省成都市飲食公司の胡家鳳董事長は、「1個の湯圓だけでなく、抄手1つ、豆腐1丁にも伝統の技をしっかり継承し、変化し続ける消費ニーズに対し、業界を越えたコラボといった様々なスタイルで積極的に応じてきた」と語る。
また四川省商務庁流通業発展処の楊妮処長は、「老舗は政府の支援と自社の努力を経て、次第に『国潮(中国の伝統要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)』消費における中堅となりつつある」としている。
「天和銀楼」も成都の老舗で、その精巧な金銀細工は記念品として高い人気を誇っている。ここ数年、「天和銀楼」は金銀細工の伝統技術をベースに、文化クリエイティブグッズ業務をさらに発展させている。特に複数の博物館と提携し、芸術的なデザインで、オーソドックスながらファッショナブル、そして伝統と革新を融合させた貴金属アクセサリーや工芸品を打ち出し、若い消費者の人気を集めている。
現在、四川省には「中華老字号」と「四川老字号」の認定を受けたブランドが計125ブランドある。これらの老舗ブランドは、老舗ならではの底力と新たな創造をよりどころに、次々と旺盛な生命力を見せるようになってきている。(編集TG)
「人民網日本語版」2024年5月11日
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