雲南省の食用バラ 鮮花餅のおいしい材料にも

人民網日本語版 2024年05月29日15:24

満開を迎えた雲南省安寧市八街街道の食用バラ。(写真提供は安寧市メディアコンバージェンスセンター)

満開を迎えた雲南省安寧市八街街道の食用バラ。(写真提供は安寧市メディアコンバージェンスセンター)

晩春から初夏の頃になると、バラの花が満開になる。太陽が山や谷を照らし出す前から、雲南省安寧市八街街道相連村では農家の楊紅さんの一家がヘッドライトを付けて、食用バラの収穫という仕事を始める。

食用バラを加工する作業員。(撮影・徐前)

食用バラを加工する作業員。(撮影・徐前)

バラの花は食用と観賞用に分かれる。今年の八街街道では食用の品種が4月中旬から次々に咲き始め、大地はバラ色に包まれる。

バラ加工工場が買い取ったバラの花。(写真提供は安寧市メディアコンバージェンスセンター)

バラ加工工場が買い取ったバラの花。(写真提供は安寧市メディアコンバージェンスセンター)

花畑のあちこちで、忙しそうに働く楊さん一家の姿が見られる。背負いカゴにいっぱいになった花を大袋に入れると、大袋はあっという間に満杯になる。バラの花を摘む仕事は「最もロマンチックな仕事」と呼ばれる。

ベルトで運ばれるバラの花びら。(写真提供は安寧市メディアコンバージェンスセンター)

ベルトで運ばれるバラの花びら。(写真提供は安寧市メディアコンバージェンスセンター)

「バラの谷」とも呼ばれる相連村には計192戸の農家があり、食用バラ約94.7ヘクタールが切れ目無く植えられ、このエリアの主要な食用バラ生産地になっている。楊さん一家は10年以上バラを栽培しており、約0.73ヘクタールのバラは家族の生活に潤いを与えている。「今年はすでに5トン以上を収穫した。ここ数年、売値が高く年間で10万元(1元は約21.6円)以上の収入がある。(バラのおかげで)村は美しくなり暮らしは楽になった」と話した。

焼き上がったばかりの鮮花餅。(写真提供は安寧市メディアコンバージェンスセンター)

焼き上がったばかりの鮮花餅。(写真提供は安寧市メディアコンバージェンスセンター)

八街街道には楊さんのような食用バラ農家が2175戸余りある。昔から「バラタウン」と呼ばれてきた八街街道は、現在は食用バラの栽培面積が約397.1ヘクタールに達し、雲南省で食用バラの「国家地理的表示証明商標」を獲得した唯一の栽培拠点だ。

バラの花と鮮花餅。(撮影・徐前)

バラの花と鮮花餅。(撮影・徐前)

食用バラは見た目が美しいだけでなく味もおいしい。八街街道の食用バラは、パイ生地の中にバラの餡を詰めたお菓子「鮮花餅」の優れた材料になる。相連村は高原・山地の環境に位置し、十分な日照があり、その独特の自然条件からこの村で育ったバラの花には鮮やかな色、濃厚な香り、高い品質といった特徴が備わる。(編集KS)

「人民網日本語版」2024年5月29日

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