2つの作業を同時にこなすソーラーパネル
「パネルの上で発電し、パネルの下で砂を固定する」という2つの作業を同時にこなすソーラーパネルがある。この小さなソーラーパネルには、尽きることのない巨大なグリーンエネルギーが隠されているのだ。人民網が伝えた。
河北省唐山市遷西県にある中電建首鋼鉱業100MW太陽光発電鉱山ガバナンスクリーンエネルギーモデルプロジェクトの敷地内には、鉱滓ダムの地面にソーラーパネルが一面に設置され、それがまるで「輝く海」のように、各種企業に尽きることのないグリーンな電力を供給している。
スタッフによると、ここはかつて、多くの廃泥・廃砂が積み上げられ、放置されていた鉱滓ダムだった。それが今や200ヘクタール近くの土地に22万枚以上のソーラーパネルが設置され、同県において放置鉱滓ダムに建設された面積が最大の分散型太陽光発電所になった。
中電建首鋼鉱業100MW太陽光発電鉱山ガバナンスクリーンエネルギーモデルプロジェクトに設置されたソーラーパネル(撮影・李兆民)。
鉱滓ダムとは何なのだろうか。これは金属または非金属鉱山で排出されるスラグ、またはその他の産業廃棄物を廃棄する場所のことを指す。そのため「土で覆い緑を取り戻す」ことが鉱滓ダムガバナンスの重要な手段となっている。
同敷地内ではすでにかつてのように廃泥・廃砂があちこちに広がる様子は見られなくなっており、その代わりに「パネルの上で太陽光発電、パネルの下で生態回復」という光景が広がり、テクノロジー感溢れる見た目になっている。
同プロジェクトのマネージャーである袁慧氏は、「ソーラーパネルは定期的に水で洗浄する必要があるが、その水がパネルの下に流れ落ちることで、その下の植物がよく育つようになる。このようにソーラーパネルはその下の植物に『人工的な雨』を提供するほか、これらの植物の『日傘』にもなり、不必要な直射日光を遮る。それは植物にとってまるで大樹に守られているようなものだ」としている。
中電建首鋼鉱業100MW太陽光発電鉱山ガバナンスクリーンエネルギーモデルプロジェクトに設置されたソーラーパネル(撮影・李兆民)。
スタッフによると、現在32の太陽光発電ユニットが正常に稼働している。これにより、年間で標準石炭の消費量を6万5627トン、粉塵排出量を約8.23トン、二酸化炭素排出量を12万トン削減できる。
また設置されているソーラーパネルの架台は一般的な設備に比べ、より「ソフト」な作りとなっているが、それが同地の太陽光発電に「ハードパワー」をもたらしつつある。袁氏は、「これは柔軟性太陽光架台で、現在の太陽光発電産業の最も先進的なイノベーション技術の一つだ。シンプルに見えるが、プレストレスト懸垂ケーブルシステム構造で構成されている。複雑な地形で使用されることが多く、土地空間の利用率を最大限に高めることができ、太陽光架台の特殊部隊と呼ばれている」とした。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年6月4日
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