「りすぼん丸」英軍捕虜の子孫が舟山で記念活動に参加

人民網日本語版 2024年06月24日13:11

1942年、日本軍が徴用した貨客船「りすぼん丸」は、英軍捕虜1800人以上を香港から日本へ移送する途中、舟山群島沖で米軍に撃沈された。英軍捕虜たちが一縷の望みをつないで次々に海に飛び込み、脱出を試みた。その時、近くの東極島の中国人漁師たちが、日本軍の掃射を浴びながらも救助のため次々に漁船で駆けつけた。最終的に、384人の英軍捕虜が救助された。

東極島の漁師らが救助活動を行った小舟(提供・洪暁敏氏)

東極島の漁師らが救助活動を行った小舟(提供・洪暁敏氏)

デニス・モーリーさんは、救助された英軍捕虜384人の最後の生き残りで、3年前に亡くなった。デニス・モーリーさんの娘であるデニス・ウィニーさんは少し前に、ドキュメンタリー映画 「りすぼん丸沈没」の上海国際映画祭でのプレミア上映に参加した後、「りすぼん丸」の英軍捕虜14人の子孫と共に東極島沖の沈没海域を訪れ、父親や他の英軍捕虜たちを偲ぶとともに、当時救助に参加した舟山の中国人漁師たちの子孫と面会した。

「りすぼん丸」救助記念館で、沈没した「りすぼん丸」の模型を見る英軍捕虜の子孫( 撮影・王麗瑋)

「りすぼん丸」救助記念館で、沈没した「りすぼん丸」の模型を見る英軍捕虜の子孫( 撮影・王麗瑋)

「善良な舟山の漁師が父を救ってくれなければ、今の私はいなかった」。ウィニーさんは今回初めて中国を訪れた。父・デニスさんが亡くなった後、舟山群島東極島沖の沈没海域を訪れることが、彼女の願いとなった。

2022年、ウィニーさんは習近平国家主席への手紙で、救助してくれた中国側への恩に感謝し、英中両国民の世代を超えた友好を断固として支持すると表明した。習主席は返信で「1942年に中国浙江省舟山群島の漁師たちが『りすぼん丸』の英軍捕虜を勇敢に救助した感動的な出来事は、第二次世界大戦で中国と英国が同盟国として肩を並べて戦い、ファシズムの侵略に共同で抵抗し反撃した重要な証拠であり、両国民が深い情誼を結んだ歴史的美談でもある。私はこの歴史を熟知しており、2015年の訪英の際には、この物語に特に言及した。りすぼん丸の生存者の遺族が引き続き中英友好に尽力することを希望し、より多くの英国の友人たちが中英関係の発展に積極的に貢献することを望んでいる」と表明した。

救助に参加した東極島の漁師の子孫である呉小飛さんと共に「漁師画」を描く「りすぼん丸」の英軍捕虜の子孫( 撮影・王麗瑋)

救助に参加した東極島の漁師の子孫である呉小飛さんと共に「漁師画」を描く「りすぼん丸」の英軍捕虜の子孫( 撮影・王麗瑋)

近年、「りすぼん丸」救助記念関連イベントが中英両国で絶えず催され、「りすぼん丸」記念活動に参加する人々が増えている。(編集NA)

「人民網日本語版」2024年6月24日

注目フォトニュース

関連記事