心停止の高校生を救った15歳少年の心肺蘇生動画がトレンド入り

人民網日本語版 2024年07月09日14:09

バスケットコートで、ある男子高校生が突然倒れた。近くにいた15歳の少年はこの緊急事態を見て、救急隊員が現場に駆けつけるまで、11分にわたり高校生に心肺蘇生を行った。この様子を伝える動画がSNSにアップされると、あっという間にトレンド入りした。

7月5日夜、浙江省寧波市鄞州区のあるコミュニティのバスケットコートで、プレイしていた男子高校生が突然倒れて起き上がれなくなった。近くでプレイしていた中学2年の盛徐犖さんは、高校生が身体をけいれんさせ、あえぐように呼吸していることに気づき、突然の心停止の典型的な症状だと考えた。

そこで盛さんは高校生に心肺蘇生を行った。「そのときは何も考えていなかった。本能的に反応した」と盛さん。高校生が倒れてから約3分後、近くのコミュニティ住民の徐得立さんも駆けつけ、人工呼吸をするなどして、盛さんと力を合わせて高校生を救おうとした。そして11分後、駆けつけた救急隊員が2人から「バトン」を受け取った。2人の速やかな対応は、医師の治療までの貴重な時間を稼いだ。その後、高校生は病院に送られ、現在の容体は安定しており、治療が続けられているという。

状況が一段落すると、盛さんは近所にいた母親の徐金梅さんの元へ走り、「ママ、たった今、人を助けたよ」と報告した。

盛さんの母親は寧波衛生職業技術学院教員の徐金梅さんで、浙江省赤十字会の一級救急訓練師、寧波市赤十字救急訓練師でもある。

徐さんもかつてコミュニティの近くで交通事故で大量に出血した高齢者を助けたことがあり、その一挙手一投足が息子に影響を与えた。盛さんは普段からいろいろな救急救命訓練に参加し、休暇を利用して病院で診療案内のボランティアもしている。

息子のこの日の行動について、徐さんは、「やや意外に感じた。心肺蘇生は極めて専門性の高い技術であり、人を助けるための技術だけでなく、尊い勇気と信念も持ち合わせていなければならないからだ。自分の息子は普段は大雑把な感じだが、実はやさしくて細やかな心遣いのできる子だった。息子の人助けの行動を、家族全員が誇りに思っている」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2024年7月9日

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