世界最長寿の飼育オスパンダ、晩年の生活に関する研究成果が発表
ジャイアントパンダ「安安」(2020年5月11日撮影)
香港海洋公園によると、同園の研究チームはジャイアントパンダ「安安」の生前31ヶ月に及ぶ研究を行い、この世界最長寿のオスの飼育パンダの晩年の活動軌跡と生息地の好みを分析した。関連成果は国際的学術誌「Animal Biology」に掲載された。新華社が伝えた。
安安は2022年7月21日に35歳でこの世を去ったが、これは人間の100歳以上に相当。研究チームは2019年7月から2022年1月まで、累計422.5時間の観察を行った。
研究チームはデータ収集期間中、安安の生息エリア内の15本のルート及びその日常的な活動の分類を行った上、現場の観察と映像の分析を通じ異なるルートの利用回数及びパターンを記録し、異なるルートの好みを把握した。研究によると、安安は平均で35%の時間は元気で活動的であることが分かった。
同研究プロジェクトの責任者である香港海洋公園の馬思慧上級研究員は、「この画期的なルート分析研究方法は、動物の健康状況を評価し、老化と病気が動物の生活スタイルへの影響の及ぼし方を明らかにするのに役立つ。動物の生息地及び動物の長期的なケアの改善に用いることができる」と説明した。
香港海洋公園によると、同研究は高齢動物の行動に関する文献を充実にさせるとともに、パンダの生物学及び生態学にも貢献する。チームが研究開発したルート分析方法は操作しやすく、異なる動物種に応用でき、その他の動物関連施設でも採用しやすい。
中央政府は1999年、香港にペアのパンダである安安と「佳佳」を寄贈した。香港の祖国復帰10周年に際し、中央政府は再び2組目となる「楽楽」と「盈盈」を寄贈した。祖国復帰27周年には3組目の寄贈を予定。安安のほかにもメスの佳佳も38歳で亡くなり、世界最長寿の飼育パンダとなった。
中国ジャイアントパンダ保護研究センターと香港海洋公園は20数年にわたり、パンダ保護育成の科学研究、科学教育、人的・文化的交流などの協力を続けてきた。特に高齢パンダのケアや、パンダの白内障治療の面で先駆的な活動を行った。香港海洋公園は、パンダの腸内微生物の多様性や関節炎の管理などに関するパンダ関連の複数の論文を発表した。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年8月12日
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