中国のアジアゾウ個体数が安定的に増加 分布範囲が拡大中
8月12日は「世界ゾウの日」だ。中国のアジアゾウは雲南省にのみ分布している。雲南省林業・草原局が同日に明らかにしたところによると、長年の努力の結果、中国のアジアゾウ個体群は安定的に増加しており、分布範囲が持続的に拡大している。中国新聞網が伝えた。
同局が提供したデータによると、野生のアジアゾウの個体数は過去30年で150頭前後から300頭以上に拡大した。分布エリアは1990年代の2州(市)、3県(市・区)、14郷・鎮から、2018年の3州(市)、9県(市・区)、40郷・鎮に拡大した。2020年にはさらに北への3州(市)、11県(市・区)、61郷・鎮に急速に拡大した。
アジアゾウは中国の生物多様性保護の象徴種とスター種で、国家1級保護野生動物及び絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する「ワシントン条約」(CITES)の附属書I種に指定されている。
雲南省はここ数年にわたり、生息地の環境保護・修復を実施し、自然保護区の内外で生息に適した森林地域を選定し、アジアゾウ生息地を800ヘクタール以上改修・修復した。アジアゾウに生息に適した安定的な生息地を提供している。
同時に雲南省は野生動物公共補償基準を持続的に上げている。21年以降にはアジアゾウ分布エリア野生動物公共責任保険の保険金額を持続的に高めている。シーサンパンナ州、普洱(プーアル)市、臨滄市の保険金額は5915万元(1元は約20.5円)に達し、雲南省全体の63.91%を占めている。
また雲南省はシーサンパンナアジアゾウ救護・繁殖センターを建設し、立ち往生または負傷しているアジアゾウの救助に成功した。最近、中国はシーサンパンナで収容・救助された野生のゾウを自然に帰すことに初めて成功した。3ヶ月近くのモニタリングによると、野生ゾウの「阿宝」は自然に帰った後、野外の生活にほぼ適応しており、健康状態が良好だ。
雲南省はさらにラオス北部の複数の地域と面積20万ヘクタール近くの共同保護エリアを設立し、雲南省のアジアゾウとラオス・ミャンマーの野生アジアゾウとの自然な交流を保証し、個体群の遺伝的劣化を防いでいることも特筆に値する。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年8月13日
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