青蔵高原、カーボンニュートラルを全体的に実現
第2回青蔵高原(チベット高原)科学調査成果発表会が8月18、19日、西蔵(チベット)自治区拉薩(ラサ)市で行われた。発表会では、青蔵高原は全体的にカーボンニュートラルを実現したと明らかにした。中国新聞網が伝えた。
2023年9月28日、緑豊かな拉薩南山公園から眺める布達拉(ポタラ)宮。(撮影・江飛波)
第2回青蔵高原科学調査隊隊長で、中国科学院院士の姚檀棟氏によると、今回の科学調査は気候変動の影響を受ける青蔵高原のカーボンシンクの機能及び変化の特徴を明らかにした。今後は科学技術で気候変動に対応し、「ダブル炭素」(CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラル)の目標に寄与することができる。科学調査隊は青蔵高原大気中温室効果ガス濃度多次元協同立体モニタリング体制と、大気中温室効果ガス地上モニタリングネットワークの構築に成功した上、ヘリコプター・ドローン・飛行船プラットフォームを利用し、大気中の二酸化炭素とメタンガス濃度の長期的かつ高頻度のモニタリングを実施した。それにより青蔵高原の典型的な地物及び異なる気候条件下の二酸化炭素、メタンガスの地上濃度、高空濃度、カラム濃度を取得し、炭素衛星製品の青蔵高原における精度及びその適用性検証を実現した。
姚氏は、「青蔵高原の生態系カーボンシンクは年間1億2000−1億4000万トン、人為的な排出量は年間5500万トンで、炭素余剰量は年間6500万トン以上。うち西蔵自治区の生態系のカーボンシンクは年間4800万トン、人為的な排出量は年間1150万トン、炭素余剰量は年間3650万トン」と説明した。
また発表会によると、温暖化と高湿度化により青蔵高原の植生が緑色に変わり、未来の生態系に柔軟な適応能力が備わった。青蔵高原の温暖化と高湿度化は、持続的な緑化と生態系カーボンシンクの増加に有利だ。青蔵高原重要生態保護・修復プロジェクトは、持続的な緑化と生態系カーボンシンクの増加に重要な貢献を果たすことになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年8月20日
注目フォトニュース
関連記事
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn