ブームが続くインバウンド観光 外国語の専門サービスを開拓する若者
武術の聖地である武当山(画像著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)
中国国家移民管理局が今月19日に発表したデータによると、今年1-7月期には、全国の各通関地から中国に入国した外国人が、前年同期比129.9%増の延べ1725万4000人に達した。
中国のビザ免除政策がますます拡大され、入境における利便性の最適化など関連の政策が整備され、国際交流が深化し続けるのにともなって、今年の中国インバウンド観光市場はヒートアップし続けており、夏にはさらに外国人観光ブームを迎えている。こうした中、多くの若者がインバウンド観光を深く開拓し、外国人観光客のために特色ある商品をカスタマイズで設計し、外国語による専門サービスを提供するようになった。
00後(2000年代生まれ)の蒋映鑫さんは大学ではスペイン語・スペイン文学を専攻し、昨年に卒業すると対外貿易業界で働くようになった。今年4月に四川省成都市でインバウンド観光団体ツアーの添乗の研修をスタートし、6月から正式に添乗員になった。蒋さんは外国人と接触する中で、中国の歴史・文化には外国人を引きつける大きな力があると感じ、またビザ免除政策が多くの外国人観光客に実質的なメリットを与えていることをまざまざと感じたという。というのも、スペインから来た数人の観光客が「ビザ免除政策がなければ、ビザ取得手続きに1人150ユーロ(約2万4300円)ほどの費用を支払う必要があった。この分の費用が節約できるので、中国に旅行したい気持ちがますます強まった」と話すのを聞いたからだ。
観光ガイドの徐洋さん(仮名)さんは、多くの外国人観光客が武術の聖地である武当山に行き、導引養生術の「八段錦」や「五禽戯」などの伝統文化を学ぶのを見てきた。中には、一年かけて学ぶ人が少なくないという。
ますます多くの外国人観光客が中国を訪れるようになったことから、外国語のできるガイドが大量に不足するようになっているだけでなく、ガイドの能力に対して新たな要求も出されるようになった。
すべての観光客が満足のいく旅行体験を楽しめるようにするため、蒋さんは旅行会社から旅行計画を受け取ると、参加者の年齢、国籍、飲食習慣、文化的タブーなどの情報を集め、旅行の途中で発生する可能性のある文化摩擦をできるだけ回避して、よりよいサービスを提供するために努力するという。
英語ガイドの王孜さん(26)は、これまで最長で20日間のツアーに添乗したことがある。今回記者の取材を受けた際、1週間後のインバウンド団体ツアー添乗に備えて、取材の翌日から四川省の西部に行って新たなルートを視察すると言っていた。宿泊施設の環境、レストラン、経路の所要時間などの情報を集めるほか、観光客が見たがっている目標の野生生物種を見つけることが最重要目的だという。
王さんは、ガイドの専門的能力を高めるには勉強の継続と実地視察が不可欠だということをよくわかっている。そのため、毎年閑散期になると決まって同僚と各地の視察に行くという。それは「観光客により専門的なサービスを提供したいからでもある」と王さんは語った。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年8月22日
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