「豊かな自然は金銀同様の価値がある」 グリーン発展の道を歩み続ける浙江省の余村

人民網日本語版 2024年11月01日16:40

余村の過去と現在の比較(資料写真)

余村の過去と現在の比較(資料写真)

1990年代末、浙江省湖州市安吉県天荒坪鎮の余村は鉱山を開発し、セメント工場を経営することで、一時期「安吉県の富裕村」となった。村人たちは富を得たが、生態環境は破壊された。その後、「千万工程」の波に乗り、余村は鉱山やセメント工場を閉鎖し、新たな発展の道を探り始めた。

2005年8月15日、当時の中国共産党浙江省委員会書記だった習近平氏が、余村を視察した。習氏は「我々はこれまで、豊かな自然も必要だし、金銀も必要であると言ってきたが、実際には、豊かな自然は金銀同様の価値がある」と述べ、この言葉が余村の発展に新天地を切り開くこととなった。

かつての鉱山は耕地として再生されたり再び緑化されたりし、閉鎖されたセメント工場跡地は色とりどりの田園へと変わった。また、500ムー(約6.7アール)余りの土地が計画的に整備され、菜の花畑やハス池となり、さらに川下りや野外体験、果物・野菜狩りなど、レジャー観光産業チェーンが徐々に形成された。

余村の全景(撮影・章勇涛)

余村の全景(撮影・章勇涛)

2020年3月30日、習氏が再び余村を視察。村の党大衆サービスセンターで余村の発展状況を詳しく視察し、グリーン経済の発展と村民の所得増加を目指す取り組みを評価した。

「余村の現在の成果は、グリーン発展の道が正しいものだということを証明している。選んだ道が正しければ歩み続けるべきだ」と習氏は感慨深く語った。

2023年に余村は延べ約115万人の観光客を迎え、村の集団経済収入は約2247万元(1元は約21.4円)に達した。豊かな自然が地元住民の幸福を支えている。(編集NA)

「人民網日本語版」2024年11月1日

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