「世界中の人に毎年靴下を一人当たり3足提供する」小都市の大産業
浙江省諸曁市の大唐鎮、現在の大唐街道は、名実ともに「世界的な靴下の都」だ。全国の靴下生産・販売量の7割、世界の生産・販売量の3割がここで生産されている。
写真提供・新華社(撮影・鄭可意)
大唐街道には現在、各種の靴下メーカーが1万社以上あり、年間付加価値額は700億元(1元は約20.9円、約1兆4630億円)を超え、年間生産量は250億足を超える。世界人口が82億人として概算すると、大唐街道は世界中の人に毎年約一人当たり3足の靴下を提供していることになる。
写真提供・新華社(撮影・鄭可意)
1970年代の終わり頃、大唐街道所属の城山郷生産隊が中古の手回し式靴下編み機3台を試しに購入し、靴下生産がスタートした。80年代末になると、現代型靴下産業が基本的にできあがり、周辺の郷・鎮へも徐々に広がっていった。90年代、大唐の靴下産業はバージョンアップと高度化を繰り返し、中国最大規模の靴下取引センターが急速に構築されていった。
写真提供・新華社(撮影・鄭可意)
現代の靴下産業は手回し式機械に別れを告げ、その「技術のウェイト」の高さは想像をはるかに超えている。諸曁市雅耐絲針紡織品有限公司のデジタル製造現場では、紡績・縫製・仕上げ一体型靴下編み機約400台が精密なコントロールの下で高速回転し、スマート管理システムによる指示を受けながら、生産能力と機械の状態をリアルタイムで調整していた。巨大な製造現場でありながら、わずか数人の作業員がゆったり歩きながら巡回検査を行っていた。
手回し式機械の古き時代から、現在のデジタルスマート工場へ、デジタル化製造現場への改良が行われたことで、企業は生産能力を大幅に向上しただけでなく、高い効率が求められるEC市場によりスピーディに適応するようになり、予測できない急速な市場の変化に対応して、生産リズムを柔軟に調整できるようになった。(編集KS)
「人民網日本語版」2024年11月28日
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