新疆烏魯木斉に「ナンの無人販売所」が登場
新疆維吾爾(ウイグル)自治区烏魯木斉(ウルムチ)市の道路・西虹東路にある凌慶農産物マーケットの隣に最近、自分でナンを選び、QRコードをスキャンして決済するナンの無人販売所が登場。通行者の注目を集めている。新疆日報が報じた。
無人販売所は、ボディが黄緑色で、屋根は白の移動販売車。そこには、各種ナンや牛乳がたくさん並べられている。そして、左端に微信支付(WeChatペイ)のQRコードがかけられ、その下には「グッドニュース。ナンの無人販売所が開店です。1つ5元(1元は約21.0円)、3つなら10元です。牛乳は1キロ5元です。自分で選んで、自分で決済してください」とペンで手書きされたホワイトボードがかけられている。今月8日、「ナンの無人販売所」に足を運ぶと、その前を通った多くの人が、物珍しさから足を止めて見ていた。そして、自分でナンを選び、ビニール袋に入れて、QRコードをスキャンして決済している人もいた。
阿卜拉江·亜森さんの「ナンの無人販売所」(撮影・任華)。
烏魯木斉市の市民・呉欣さんは、孫娘を幼稚園に送った後、「ナンの無人販売所」の前を通り、ゴマ入りのナンを1つ選んで、QRコードをスキャンして決済し、「出来立てのナンなので、1つ買ってみた。自分で選んで、自分で決済するというのも、あまりないスタイルだし、便利」と話していた。
「ナンの無人販売所」の経営者・阿卜拉江·亜森さん(46)は、農産物マーケットの中で、ナンを販売する店を経営しており、作ったナンを、その店と「無人販売所」で販売している。「無人販売所」の売上は1日当たり70-100元で、開設して1ヶ月ほどになるという。
阿克陶県出身の阿卜拉江さんは、烏魯木斉市でナンを販売するようになって約20年。今年、収入を増やすために、「ナンの無人販売所」を設置することにした。そして、ネット上で、山東省徳州市のある事業者がライブ配信を通して、電動式の移動販売車を販売しているのを見て、すぐに連絡し、約1万元で購入したという。
12月8日正午に「ナンの無人販売所」でナンを購入する男性(撮影・任華)。
阿卜拉江さんは、移動販売車に、板を並べて、そこに買ってきたナンを入れる籠を置き、さらに娘に値段や「宣伝文句」などを書いてもらったという。そして、10月20日に、「ナンの無人販売所」の営業を開始。阿卜拉江さんは、「農産物マーケットの店でナンを作っている時に、スマホから、お金を受け取った通知の音が聞こえると、無人販売所で誰かがナンを買ってくれたことが分かる。無人販売所があると、手間はほとんどかからないのに、収入は増えた」と喜ぶ。
「お金を払わずにナンを持っていく人がいないか心配にならなのか?」」という質問に、阿卜拉江さんは、「今の人は、民度が高いので、そんなケチなことをする人はいない。最初のうちは、お金を払わずに、ナンを持っていく人がいるのではと心配していたので、 『無人販売所』に置いたナンの枚数を毎日数えて、夜に残っているナンと、微信で受け取った金額を比べて、チェックしていた。すると毎回、個数と金額がぴったり合っていたので、今ではチェックはしなくなった」と答えた。
そして、「さらに、客を呼び込むために、3つで10元というお得な価格も打ち出している。今は寒い季節なので、客はそんなに多くないものの、売上はどんどん伸びるようになると信じている」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年12月12日
注目フォトニュース
関連記事
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn