河南省東坪村に豊かな生活をもたらした中医薬のパワー 小都市の大産業
河南省南陽市管轄下の西峡県東坪村は以前、山奥にあり、交通アクセスも不便で、人口も少なかったため、貧困した村として知られていた。しかし、近年は、生薬栽培や文化観光発展に取り組んでいるのを背景に、村の人々は豊かな暮らしができるようになっている。
村民の楊友青さんは、 「全て山茱萸(サンシュユ)のおかげ。これはまさに金のなる木。400-500本のサンシュユの木を栽培しており、1本当たりの収益は平均150元(1元は約20.6円)前後。1年で6万元以上の収益がある。また、普段は観光地でアルバイトをして、年間2-3万元を稼げる」と話す。
そして、「東坪村のサンシュユは、薬としての効能に優れているだけでなく、花が咲くととても美しい。毎年、春から国慶節(建国記念日、10月1日)前後まで、東坪村は、涼しい場所を求めて観光に来る観光客で賑わう。村には、農家院(農村家屋を利用した宿泊施設)が100軒以上あり、一人当たりの収入は平均4万元余りに達している」と説明する。
「金のなる木」であるサンシュユは、東坪村だけでなく、西峡県にも豊かさをもたらしている。県全域でサンシュユが植えられている畑の面積は合わせて約1万4667ヘクタールで、昨年の総生産量は3600トン以上に達し、生産額は1億9000万元だった。それにより、9郷・鎮の住民10万人が豊かな暮らしをできるようになっている。
河南省は、生薬大省で、その栽培面積は38万ヘクタール、生産量は236万トンで、いずれも中国で上位を占めている。今年、栽培面積は40万ヘクタールにまで拡大し、栽培と一次加工産業の生産高は600億元の大台を突破する可能性がある。
河南省には現在、中医薬企業が189社あり、売上高は500億元以上に達している。また、年間売上高が1億元以上の中医薬の商品は25種類ある。今年、河南省は、中医薬産業パーク10ヶ所を建設し、一定規模以上の中医薬企業(年売上高2000万元以上の企業)100社を育成し、中医薬産業の規模を1000億元以上に拡大させたい考えだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年3月3日
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