世界初となる島を一周する海南島の高速鉄道の利用者数が延べ3億人を突破
2010年12月に東区間が開通し、2015年12月に西区間と繋がったことで、世界初の島内をぐるりと一周する高速鉄道となった海南環島高速鉄道の利用者数が最近、延べ3億人の大台を突破した。また1日当たりの最多利用者数は延べ17万8000人となっている。
海南環島高速鉄道の全長は653キロ。2015年12月30日にそれぞれ建設されていた東区間と西区間が繋がり、環状線としての運行が始まり、海口、三亜、文昌、博鰲(ボアオ)など、人口が密集した12市・県を繋いでいる。高速列車に乗ると、わずか4時間半で島を一周できる。
開通以来、海南環島高速鉄道の旅客が利用できる旅客輸送サービスは増え続け、サービスと設備の質が徐々に高まり、島内のアクセス効率が著しく高まっているほか、沿線の観光業と商業がますます繁栄するよう牽引している。
2010年12月、海南環島高速鉄道の東区間が開通。
2015年12月、西区間が開通し、海南環島高速鉄道の全線が開通。
2018年11月、海南環島高速鉄道でeチケットが全国に先駆けて試験的に導入され、旅客が改札機を通過するスピードが約3倍速くなった。今では、中国全土の鉄道でeチケットが導入されており、「紙きっぷ」は過去のものとなった。
2019年7月、中国の鉄道当局は、公共バス化というスタイルで、海口と美蘭を結ぶ市域列車の運行をスタート。高速で、大量輸送、途中で停まる駅が多いといった特徴を備える同列車は「海口30分鉄道圏」を作り出している。
2021年4月、高速列車CR300AF型「復興号」が海口東駅から出発。海南環島高速鉄道における「復興号」の投入が始まった。
2024年6月、海口市域列車は、QRコードスキャンによる乗車サービスを打ち出した。スキャンすると、約3秒で改札機を通過することができ、「駅に到着してすぐに乗車」を実現。旅客にとっては時間の節約につながり、便利なサービスとなった。
2024年7月、美蘭駅において、鉄道当局は航空当局と連携して、「空港と鉄道駅のシームレス乗換」サービスを打ち出し、「設備、サービス、情報の共有」といった利用者にとっては便利なサービスが実現した。旅客は美蘭駅で、搭乗券をプリントアウトすることもできれば、空港で都合の良い時間の列車のチケットを購入することもでき、「列車から飛行機」、「飛行機から列車」に、スムーズに乗り換えることができる。また、駅と空港はサポートが必要な旅客の情報共有や、遅れた旅客のリレー式サービスといった措置も講じている。
海南環島高速鉄道では最近、また新たな変化があった。3月7日から、ダイヤ改正が実施され、各駅停車の列車の運行数が増えたのだ。また、混雑期を除き、旅客は乗車予定だった列車に乗り遅れた場合でも、手続き無しで、当日の他の列車への乗車が可能なチケットの「1日1回有効サービス」を展開するなどして、「公共バス化運営」が実施されるようになっている。
ダイヤ改正後、海南環島高速鉄道の運行列車数は1番多い日で、前年同期比で17往復多い、80.5往復となった。海南東環鉄道を見ると、海口東-三亜間を各駅停車で走る列車が47往復増え、発車間隔は最短わずか10分となり、「駅に着くと、すぐに列車に乗れる」をほぼ実現している。海口東-三亜間のダイレクト列車は1.5往復から4.5往復に増え、所要時間は最短1時間24分となっている。
また3月7日から、海南環島高速鉄道の「C」と「S」で始まる高速列車のチケットは「1日1回有効サービス」を利用できる「公共バス化運営」が始まる。ただし同サービスは「D」で始まる海南環島高速鉄道の高速列車は対象外なので注意が必要だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年3月19日
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