「アメリカンを注文してラテを渡されてもお許しを」 上海のカフェの張り紙が話題に
「アメリカンコーヒーを注文したのに、カフェラテを渡されても、お許しください。スモールサイズを注文したのに、ラージサイズを渡されても、咎めないでください」と書かれたあるカフェのカウンターの張り紙が最近、話題になっている。人民日報が報じた。
この上海市浦東新区洋涇コミュニティ文化活動センターにあるカフェ「記憶カフェ」のスタッフは主に、軽度認知障害の高齢者とコミュニティのボランティアだ。これらの高齢者は、コーヒーを淹れたり、接客をしたりすることで、脳に刺激を与え、認知障害を予防したり、進行を遅らせたりできるほか、自信を高めたり、やりがいを感じたりすることにもつながっている。このカフェは、軽度認知障害の高齢者の社交の場となっているほか、社会が認知障害の高齢者に関心を示す窓口ともなっている。一杯のコーヒーに、多くの人のやさしさが詰まっている。
中国でも高齢化が加速し、平均寿命が延びるにつれて、認知症の高齢者が増加の一途をたどり、個人や家庭、社会への負担が高まり、人々の暮らしと直接関わる重要な問題となっている。中国国家衛生健康委員会を含む15当局が共同で発表した「老年期認知症に対応する国家行動計画(2024—2030年)」は、健全な老年期認知症予防・抑制体系を構築し、老年期認知症の発生を減らす、または進行を遅らせ、高齢者の暮らしの質を高め、健康な高齢化実現を促進することを目標に掲げている。
認知症の高齢者の背後には、悩みを抱え、不安に感じている家族たちがいる。老年期認知症への対応は、系統的なプロジェクトで、予防やスクリーニング、診療、リハビリ、介護などが一つとなった予防・抑制体系を整備する必要があるほか、さらに多くの力を動員して、高齢者を尊重し、理解を示し、受け入れ、関心を示す社会の雰囲気を作り出し、共に高齢者の「記憶」を守る必要がある。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年3月25日
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