ゴビ砂漠がブルーベリー園に変身 現代農業の劇的な逆転劇

人民網日本語版 2025年04月03日13:14

西蔵(チベット)自治区山南市扎囊県阿扎郷のゴビ砂漠の中心部に立つと、かつて記憶にあった砂塵が巻き上がる光景はもはや見られなくなった。強い日差しを浴び銀色の輝きを放つ一面のススマート温室が広がっている。このゴビ砂漠でミニトマトの栽培に成功し有名となった「ゴビ田園」では現在、土壌に対する要求が極めて高いブルーベリーも根付くようになり、現代農業における劇的な逆転劇が繰り広げられている。人民網が伝えた。

ゴビ田園の全景。撮影・次仁竜布

ゴビ田園の全景。撮影・次仁竜布

温室でブルーベリーの生育状況をチェックする技術者の劉家平さんと措姆さん。撮影・次仁竜布

温室でブルーベリーの生育状況をチェックする技術者の劉家平さんと措姆さん。撮影・次仁竜布

阿扎郷西蔵ゴビ田園農業科技股份有限公司の植物工場内では、技術者の劉家平さんと措姆さんが温室のブルーベリーの生育状況を確認している姿が見られた。同公司は2024年7月、扎囊県党委員会・県政府の指導のもと、ゴビ砂漠でミニトマトの工業化栽培技術の蓄積をもとに、IoT(モノのインターネット)遠隔制御、デジタルセンシング、人機一体化、スマート環境管理、中央水肥システムなどの工業化・スマート化技術を応用し、さらなる高付加価値商品作物の品種拡充を進め、ブルーベリー工業化栽培の技術的困難をいち早く克服した。

ゴビ田園ブルーベリー工業化栽培拠点。撮影・次仁竜布

ゴビ田園ブルーベリー工業化栽培拠点。撮影・次仁竜布

措姆さんは、「植物保護と水肥一体化灌漑システムを組み合わせることで、正確な施肥と灌漑が可能となり、自動化操作を通じて、ブルーベリーに必要な温度、湿度、水・肥料などのパラメータを常に最適な状態に保つことができる。ゴビ田園のブルーベリー栽培面積は現在約13.3ヘクタールで、初年度の生産高は1000万元(1元は約20.3円)、2年目は1800万元以上に達する見込みだ」と説明した。

スマート温室内では、サファイアのように輝くブルーベリーの房が高原の澄んだ日差しを浴び、ふっくらとした果実は天然のブルーム(果粉)で覆われている。収穫期になると、作業員はバスケットを持ちブルーベリー畑の中を行き来し、入念に選別した丸々としたブルーベリーを鮮度保持箱に詰め、コールドチェーン専用ルートにより西蔵各地へ出荷している。

包装されたブルーベリー。撮影・次仁竜布

包装されたブルーベリー。撮影・次仁竜布

「私は華中農業大学の農業資源・環境専攻を卒業した後、ブルーベリー拠点が設立された時からここで働いている。月収は6000元以上で、専門知識を活かせるこの仕事を見つけてとてもうれしい。ここでは私のように地元就職を果たした計21人が働いており、みんなこの仕事が非常に良いと感じている。安定した収入を得られるだけでなく、先進的な栽培技術も学べるため、家の近くで働くという幸せを実感している」と措姆さんはそう話しながら丸々としたブルーベリーを一粒摘み取り、笑顔を見せた。

荒涼としていたゴビ砂漠から活気に満ちたブルーベリー園へと姿を変えたこの場所は、新たな寓話を紡ぎつつある。かつて風砂に埋もれていた希望は、知恵と汗によって最も甘美な果実として実ることになるだろう。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年4月3日

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