関税戦争の中、「世界のスーパーマーケット」義烏は閑散としているか?
米国政府はこのところ、「相互関税」を名目にして実際には貿易によるいじめを行い、世界を「関税冷戦」へと向かわせている。こうした関税戦争の中で、「世界のスーパーマーケット」と称される浙江省義烏市は今、閑散としているのだろうか?
午前9時を過ぎると、600万平方メートルを超える義烏国際商貿城は賑わいを見せ、毎日延べ20万人以上が取引を行う。
ある米国人ブロガーは、「ここには何でも揃っていて、地球上のどんな顧客のどんなニーズにも応えられる」と、義烏を評する。
関税戦争の中でも、義烏で卸売業を営む事業者たちは自信に溢れている。この自信の源は、グローバル市場に対して先手を打っていたことにある。つまり、「卵を一つのカゴに盛らなかった」のである。
卸売り業者の呉錦堅氏は、「私達の米国との取引は15%を占めるに過ぎず、85%は他の地域との取引だ」と話す。
実際、今も多くの米国人バイヤーが義烏商貿城に留まることを選択し、米国の政策転換を待っている。関税政策が変更され次第出荷してもらおうと、オンライン注文を選択した米国の顧客もいる。
米国のバイヤーであるMehdi氏は「私は42年間バイヤーをしてきたが、義烏のような商業貿易都市が他の場所に出現することはあり得ない。遅かれ早かれ、米国は関税政策を改めざるを得なくなるだろう。私達には中国製品が必要だ」と話す。
義烏の卸売り業者たちは現在、人工知能(AI)技術を活用して、世界向けに製品をカスタマイズしている。
卸売り業者の傅江燕氏によると、AI翻訳技術を使えば、15秒のショート動画を36ヶ国語に変換することができる。
同じく卸売り業者の黎明氏は、「AI技術がなければ、デザイナーは1日に1-2点のデザインしか描けないが、今では1時間で20-30点のデザインを完成させられる」と話す。
関税戦争の中にあっても、世界中と取引する義烏商貿城は依然として活況を呈している。卸売り業者の陶洋氏が言うように、「日中はこの駐車場に空きはない。義烏は世界のスーパーマーケット」なのだ。
(編集NA)
「人民網日本語版」2025年5月6日
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