福建省発の軽食「沙県小吃」がサウジアラビアの首都リヤドに出店
サウジアラビアのリヤド国際コンベンション&エキシビションセンターで現地時間今月11日、福建省三明市の沙県発祥の軽食「沙県小吃」サウジアラビア旗艦店がオープンした。これは中国の国民的飲食ブランドが中東市場に正式に進出したことを意味している。オープン初日の売上高は5万元(1元は約20.5円)以上で、店内で加工する商品では完売となった商品もたくさんあり、市場のポテンシャルが非常に大きいことが見てとれた。中国新聞網が伝えた。
同日、店内にはオープンを首を長くして待っていた華僑、華人や、一度食べてみようとやって来た地元の人々の姿がたくさん見られた。サウジアラビアで13年仕事をしているという江蘇省出身の周巍さんは、「和え麺を食べた瞬間、中国に帰った気分になった」と気分を高揚させていた。
「沙県小吃」の料理を食べるサウジアラビア人家族(5月11日撮影・張世超)。
オーナーの張世超さんとサウジアラビアの出会いは、「運命」を感じさせる。沙県出身の張さんは元々、サウジアラビアでインフラ関連のプロジェクトを視察する計画だったものの、中国レストラン市場が「空白」となっていることを発見。「『一帯一路(the Belt and Road)』建設により、中国から多くの作業員が来ているのに、現地にはリーズナブルな中国料理のファストフード店がほとんどなかった」と話す張さんは、そこに商機を見いだし、故郷のグルメをサウジアラビアで提供することに決めたという。
メニューを見ると、同店では12ジャンル60種類以上の料理が提供されており、和え麺、ワンタン、煮込みスープといった定番料理のほか、豚肉の代わりに牛肉、羊肉、鶏肉を使用した「ハラル版」の沙県の軽食も打ち出されている。
開店セレモニーでは、サウジアラビアの王族であるムハンマド・アブドゥッラー・オマール氏が、軽食を制作する様子を見学し、サウジアラビアの人の好みに合わせてアレンジされていることを称賛。「これらのグルメは美味しいだけでなく、サウジアラビアと中国の友好の証にもなっている。今後、さらに多くの分野で踏み込んで協力することを願っている」とした。
「沙県小吃」管理委員会の関係責任者は、「当委員会は、日本や米国、英国などの世界知的所有権機関加盟国における商標出願が完了している。商標出願は77ヶ国・地域をカバーし、『沙県小吃』の海外トレーニングクラスが15回開催されてきた」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年5月14日
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