「過去最長の訪中」 オーストラリア首相が7日間の中国訪問を開始

人民網日本語版 2025年07月15日16:36

オーストラリアのアルバニージー首相が12日に上海に到着し、7日間にわたる中国訪問を開始した。豪州メディアによれば、今回の訪問は同国首相の中国訪問として最も長期にわたるものだ。

広東外語外貿大学国際関係学部の周方銀教授は「今回、アルバニージー首相が再選後間もなく訪中したことで、豪中関係や両国の経済・貿易協力を重視する姿勢が示された。米国の同盟国であるオーストラリアが、対中政策において米国に追随するのではなく、実務的な協力姿勢を取っていることは、中国との安定的な経済・貿易協力が豪州経済にとって有益であることを側面から物語っている」と指摘する。

豪州メディアは、貿易・観光・教育・スポーツ協力が今回の訪中のキーワードであるとの認識で一致している。アルバニージー首相は上海と北京のほか、成都も訪問する予定だ。華東師範大学オーストラリア研究センターの陳弘主任は「中国のより多くの都市を訪問することも、貿易以外の分野で協力を推進することも、オーストラリアが両国関係の多分野での発展を望んでいることの表れだ」と指摘する。

オーストラリア放送協会(ABC)やシドニー・モーニング・ヘラルド紙によれば、アルバニージー首相は上海訪問を通じて豪中間の人的・文化的結びつきを強調する意向だという。13日には、サッカーの元オーストラリア代表で、現在は中国スーパーリーグ・上海海港の監督を務めるケヴィン・マスカット氏と共に上海の外灘(バンド)を散策した。アルバニージー首相は「マスカット氏や中国でビジネスを行うオーストラリア人は、両国間の人的・文化的交流の模範だ」と語った。

アルバニージー首相は上海で、スポーツ以外にも、観光分野の協力を重視する動きを見せた。13日には、中国のオンライン旅行サービス会社「携程(Trip.com)」の本社を訪問した他、オーストラリア観光局と同社の提携協定の署名に立ち会った。アルバニージー首相は訪中に先立つ声明で、「中国との観光関係の拡大は、オーストラリア人により多くの雇用機会を創出し、オーストラリア企業の成長を促進する」と述べていた。

英紙ガーディアンによれば、アルバニージー首相は北京で、中国国家開発銀行が主催し、グリーンメタル、研究開発、教育、金融、クリーンエネルギーなどを重点的に議論するCEO円卓会議にも出席する。オーストラリアビジネス評議会のブラン・ブラックCEOは「オーストラリア企業は中国で新たな機会を探り、最大の経済パートナーとより強固な関係を築くことを強く望んでいる」としている。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年7月15日

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