中国の高速列車で「F席」が一番人気のワケは?
中国の微博(ウェイボー)で最近、「高速列車のF席がやっぱり一番人気」というハッシュタグが付いた書き込みが検索のトレンド入りしている。ネットユーザーらは高速列車の座席の選び方について自分の考えを書きこんでおり、F席は「景色を眺めるのに一番いい席」だとしている。中国の高速列車の「F席」は2列席のうち窓際の席で、隣に1席しかないため通路にも比較的出やすい。
「F席」は車窓から景色を眺めるのに一番適した席だ。あるネットユーザーは、「景色を眺めるのに一番いい『F席』は、視界を妨げるものが何もない状態で窓から景色を見ることができる。特に、山や川、田畑、都市のスカイラインなど車窓から見える景色を眺めるのに適している。カーテンを使って明るさを自由に調整することもでき、写真を撮影したい時やゆっくりしたい時も便利」と書き込んでいる。
時速350キロの高速列車「復興号」を例にすると、普通列車よりも速いスピードで走っているのに、車窓から外を見ても、体感速度は普通列車と変わらず、揺れているような感じも全くしない。
それは、安全性の高い複層ガラスが採用されているからで、光学性能が高く、窓から見えるものの形態や運動状態がリアルに反映されるほか、非常にはっきりと見える。また、光がガラスを通る時に均等に屈折するため、ゆっくりと走行しているように感じる。
高速列車は高架を走っている時間が長く、近くに視界を妨げるものがなく、さらに田畑や空などが広がっていることが多いため、遠くまで見渡すことができる。加えて、車窓も大きく、「F席」は風景を眺めるのに最も適した席となっている。
また、あるネットユーザーは、「『F席』なら、起きている時は風景を眺め、寝る時は窓にもたれることができるし、通路に出るのもまあまあ便利。さらに窓際に物を置くこともできる」としている。
「F席」の窓際に水筒やスマホなどを置いても全く動かないのは、高速列車の安定性が非常に優れているからだ。
中国の高速鉄道はスラブ軌道を採用しているため、平らな地面の上を走るように列車が走行するため、高速の状態でも安定性と快適性が高い。
また、長さ100メートルのレールが溶接されて500メートルのシームレスレールになっているが、その継目の平坦度には差が0.2ミリ以内という精度が要求されており、隙間がないため車両は安定して安全に走行できる。
高速列車はクローズドボディを採用し、エアスプリングが採用されているため振動が大幅に軽減されているほか、気密性の高い設計になっているため車体の揺れも少ない。
以前、中国の高速列車の窓際スペースで「コインを立てる」実験が話題になり、走行中もコインが倒れない安定性に中国国内外の旅客から称賛の声が寄せられた。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年7月16日
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