新疆産ハミウリ、限定供給から通年供給へ
「旬の味覚から、ハミウリが一年中味わえるように」。昨年開催されたハミウリ産業の質の高い発展大会で願望として語られたことが、今年は現実になろうとしている。
食べごろを迎えたハミウリ。(撮影・李欣洋)
新疆維吾爾(ウイグル)自治区ハミウリ青果産業チェーンプラットフォーム遺伝資源研究開発センターの責任者である米鉄柱氏は、「今年、当センターは全国の生産エリアとの連携を通じて、通年にわたり安定的な供給システムを構築し、消費者が一年中いつでもハミウリを食べられるようにする」と述べた。
同大会を起点として、同自治区哈密(ハミ)市はハミウリ産業の対話メカニズムを構築し、同産業チェーンプラットフォームが中国のハミウリ産業の構造を再構築している。
ハミウリグッズ。(撮影・李欣洋)
今年稼働開始したハミウリ遺伝資源研究開発スマート制御プラットフォームは、前出の米氏の「主戦場」だ。米氏は、「すべての始まりは、ひと粒ひと粒のウリの種から。私たちは販売━研究開発━生産のクローズド・ループを構築し、市場が研究開発を主導することで、科学研究の実効性をさらに高めた」と述べた。
ハミウリが1粒の種から成長して食卓に上るまで、テストにかかるコストの高さや、期間の長さが中心的な課題だった。
同制御プラットフォーム人工気候室では、生態環境シミュレーションを通じて、生産状況のテストをスピーディに行い、川上から川下に至る産業チェーンに科学的データ支援を提供している。
米氏は、「これまで新しい品種のテストをするには、新疆自治区、雲南省、海南省といった地域に足を運び、一つひとつ試さなければならず、期間は3~5年もかかり、赤字になる可能性もあった。しかし、現在では、一つの季節で三つの地域の環境をシミュレーションできるため、パラメータが一目瞭然で、さらに1ムー(約6.7アール)当たり収量が黒字になるかどうかも計算することができ、新品種の市場投入のスピードが大幅に上昇するだろう」と話した。
同プラットフォームは新品種のテストだけでなく、産業向けに「カスタマイズされた」栽培プランを提供し、品質改良、生産能力向上、収益増加を可能にしている。
食べごろを迎えたハミウリ。(撮影・李欣洋)
哈密市南湖郷では、同プラットフォームのアドバイスに基づいて水や肥料を調整し、同一品種のハミウリの糖度が従来の18度から22度に上昇し、1ムー当たりの収益が3000元(1元は約20.5円)増えた。これは土地に「カスタマイズされた栄養メニュー」を与えたようなもので、生産力を高め品質を向上させることができた。
同産業チェーンプラットフォームは遺伝資源研究開発センターだけでなく、標準認証センター、ブランド注目度センター、コールドチェーン物流センター、金融決済センターも設立し、全国倉庫貯蔵配送ネットワークを構築し、産業チェーンの各プロセスに資金面の支援を提供し、ハミウリ産業が1000億元クラスから3000億元クラスに躍進するのを推進するなどして、「ハミウリのおいしさ」を世界に広めている。(編集KS)
「人民網日本語版」2025年8月7日
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