中国で夏のインバウンド観光が活況に 各地が特色ある観光商品打ち出す

人民網日本語版 2025年08月19日14:54

夏休みシーズンの現在、中国のインバウンド観光市場が活況を呈しており、各地が個性的で多様な観光の特色を打ち出し、国際競争力を高め続けている。中国放送網が伝えた。

午後3時、広東省広州市から飛び立った旅客機が浙江省の義烏空港に到着した。搭乗していた旅客の3分の1が外国人だった。

浙江省義烏空港管理有限公司・市場業務部の季愚民さんによると、義烏から広州に向かう旅客機を例にすると、昨年7月、往復した外国人旅客の数は延べ1万人未満だったのに対して、今年7月は、2.6倍となる延べ2万5700人に達するほどの爆発的な増加を見せているという。

資料写真

資料写真

「世界のスーパー」と呼ばれる世界最大規模の日用雑貨などの商品集積地である「義烏国際商貿城」はすでに外国人観光客に人気の観光スポットとなっている。多くの外国人観光客が上海市や杭州市から中国に入国して、義烏市を「仕入れ型観光」のスケジュールに組み込んでいる。

アゼルバイジャン人のバイヤー・ニザーミーさんは、「観光に来ている人もいれば、商品を購入したり、チェックしたり、提携先を探したりしている人もいる」と話す。

義烏市は、インバウンド客を対象とした、入国サービスや決済方法、宿泊といった面で、便宜を図っている。

義烏市税務局税源管理の黄謙・一股副股長によると、多言語の「インバウンド客向け出国時税還付ガイド」を配布することで、多くのインバウンド観光客が政策を直観的に理解し、それを活用できるようサポートしている。

中国とロシアの国境地帯でも、越境観光が経済の突破口となっている。綏芬河公路通関地の出入国検査ホールでは、ロシア語と中国語が飛び交っており、出入国する観光客は1日当たり延べ1500人以上に達し、同期比を見ると、ここ3年で、最多となっている。そして医療ツアーやショッピングが現地のインバウンド観光の特色ある目玉となっている。

以前は「中国を見る」のが目的だった外国人観光客は今、「中国をじっくり楽しむ」ようになっており、その数も増加して、インバウンド消費を押し上げている。そして、各地の特色ある文化も、インバウンド観光を押し上げる重要な要素となっている。インバウンド客の旅行先は、従来の一線都市から、成都や重慶、杭州、西安といった新一線都市へと拡大している。また張家界や麗江、香格里拉(シャングリラ)などのインバウンド観光の伸びも特に際立っており、インバウンド消費は、多様化と個性化がその特徴となっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年8月19日

注目フォトニュース

関連記事