中国独自開発の6000m級深海無人遠隔操作潜水機が南中国海での海上試験に成功

人民網日本語版 2025年08月26日11:05

8月23日早朝、小雨が降る南中国海の青い夜明けの中で、中国が独自開発した6000メートル級深海無人遠隔操作潜水機(ROV)「海琴」号が、8時間の作業を経て4140メートルの深海から凱旋し、海上試験に成功した。これにより、中国の深海研究に新たな科学調査の強力なツールが加わった。新華社が伝えた。

8月23日早朝、4140メートルの深海から凱旋した海琴号。撮影・張建松

8月23日早朝、4140メートルの深海から凱旋した海琴号。撮影・張建松

海琴号は上海交通大学水中工学研究所が独自開発したもので、「中山大学」号海洋総合科学調査実習船のために特別に設計された新型の高効率深海電動ROVシステムだ。高精細カメラ、多機能マニピュレーター、探査センサーなどの科学調査装置を搭載し、自動方向制御、ホバリング位置決め、自動巡航などのスマート作業能力を備えている。

8月22日夜、中山大学号の科学調査センターで、海琴号が深海から送信する「ライブ映像」を見ながら議論している調査隊員たち。撮影・張建松

8月22日夜、中山大学号の科学調査センターで、海琴号が深海から送信する「ライブ映像」を見ながら議論している調査隊員たち。撮影・張建松

海琴号は8月20日と21日にもそれぞれ320メートルと1600メートルでの海上試験を行い、海綿、ヒトデ、ナマコ、深海魚、さらには海底岩石などの科学研究用サンプルを採取した。

8月23日、水深4140メートルの海底に標識を設置する海琴号。画像提供:中山大学

8月23日、水深4140メートルの海底に標識を設置する海琴号。画像提供:中山大学

中山大学海洋科学調査センターの探査技術チーフエンジニアであり、海琴号ROV海上試験・「海斗1号」科学応用航海のリーダーを務める崔運璐氏は、「海琴号は浅海から深海へと段階的に複数回の潜航を行い、各種機能と性能の技術指標を十分に検証した。設計目標を達成し、設計要求を満たしている。今回の海上試験を通じて、船上の技術チームと海琴号の操作チームが十分に連携でき、今後の装置の常態化運用のための基盤が築かれた」と述べた。(編集ES)

「人民網日本語版」2025年8月26日

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