【音声ニュース】中国で10月1日から鉄道の紙の切符が全面廃止へ

人民網日本語版 2025年09月04日11:11

紙媒体の実費精算用領収書である紙の切符(写真提供・中国鉄路)。

紙媒体の実費精算用領収書である紙の切符(写真提供・中国鉄路)。

中国鉄道当局はこのほど、10月1日から紙媒体の実費精算用領収書を全面的に廃止し、電子領収書に切り替えることを規定した。

2024年11月1日から、中国の旅客鉄道では、完全にデジタル化された電子領収書が導入された。旅客は実費精算する場合、以前のように駅や販売代理店、セルフプリンターなどまで足を運んで、紙媒体の実費精算用領収書をプリントアウトする必要がなくなり、オンラインで電子領収書を取得できるようになった。

ただ、旅客や企業などの利便性を考慮して移行期間が設けられ、今年9月30日までは、紙媒体と電子の両方を取得できるようになっていた。

移行期間もあと約1ヶ月を残すところとなり、紙の切符が歴史の舞台から正式に姿を消すことになる。

中国の列車の切符のペーパーレス化は、2018年から始まった。2018年11月、海南環島高速鉄道でeチケットが試験的に導入され、2020年6月には中国全土の普通列車で導入。乗客は有効な身分証明書を提示するだけで乗車することができるようになった。その時から、紙の切符には「実費精算用領収書」という文字がプリントされるようになった。

10月1日からは、実費精算用領収書として紙の切符が発行されることもなくなり、電子領収書がそれに取って代わるようになる。紙の切符がなくなるため、ネットユーザーからは「高齢者は列車に乗るにも一苦労するのでは?」という疑問の声も寄せられている。ただ、紙の切符は廃止されるものの、旅客はセルフプリンターで、発車時間や到着駅、座席番号、改札口といった予約情報などが書かれた紙をプリントアウトすることができる。

「人民網日本語版」2025年9月4日

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