「医食同源+パン」が中国の若者の間で新たなトレンドに
重慶医科大学附属第二病院(以下、「重医附二院」)近くにある同病院が経営するパン屋「浮鵝烘焙店」で、毛佳汶店長は取材に対して、「この『七白莓莓パン』には、杏仁やブクリョウ、ユリといった『医食同源』の生薬7種類が使われており、並べて1時間もしないうちに売切れてしまう」と答えた。同店では、バランスの取れた食事をとることで、病気の予防や治療につなげるという考え方である「医食同源」をコンセプトとしたパンを4種類販売しており、特に若者に人気となっている。
毛店長によると、1日当たり約200件の注文が入るという。これらのパンはどれも、重医附二院の臨床栄養科が研究開発したパンで、中医学の古い書籍の記載からインスピレーションを得て、医療チームが研究と改良を重ね、さらに現代栄養学の理念を融合させた上で、商品化されている。「七白莓莓パン」だけでも、材料の組み合わせのレシピの改良が7-8回繰り返されたという。
「七白莓莓パン」が瞬く間に売れきれただけでなく、店内に並ぶ「五黒クワの実パン」や「六紅杞棗パン」、「八珍玫瑰パン」も残りわずかとなっていた。このうち、「五黒クワの実パン」は、従来のドライフルーツの代わりにクワの実と黒クコが使われており、夜更かしすることが多い人にぴったりの商品となっている。また「八珍玫瑰パン」には、脾臓の働きを高め、体に溜まった余分な水分を取り除くとされるヤマイモやフジマメが使われているため、デリバリーをよく利用する人にぴったりだ。

「浮鵝烘焙店」で、「医食同源」をコンセプトにしたパンを選ぶ女性(撮影・梁欽卿)。
客の楊娟さんは、「七白莓莓パン」7個を購入するために遠くからわざわざやって来たといい、「パンはやわらかくて、もちもちしている。そして、『医食同源』とされるいくつかの生薬の香りがほのかに漂い、そのハーモニーが抜群」とし、「買って帰って、冷凍し、少しずつ食べるつもり。販売されているのは、病院が研究開発したパンなので、とても安心」と話していた。
近くの会社に勤務しているという「90後(1990年代生まれ)」の羅玲さんは、ほぼ毎日、「六紅杞棗パン」を食べていると言い、「単なる朝食というより、日常に溶け込んだ『プチヘルスケア』で、ルーティンになっている」と話していた。
重慶だけでなく、天津中医薬大学第一附属病院の「医食坊」や、中医薬の老舗「北京同仁堂」の「クコストレートクロワッサン」、揚州市中医学病院の「甘麦ナツメパン」、深セン市羅湖区中医学病院の「ブクリョウ八珍全粒粉パン」といった「医食同源」をコンセプトにしたパンが現在、若者の間で人気を集めている。(編集KN)
人民網日本語版」2025年10月24日
注目フォトニュース
関連記事
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn








