中国の無形文化遺産とワールドカップがコラボした公式グッズが人気に
江蘇省蘇州市で先ごろ開催された無形文化遺産消夏マーケットで、寧夏回族自治区の無形文化遺産・麻編(麻ひも編み作品)のワークショップのブースが設置され、髪の毛を頭のてっぺんでまげのようにくくり、FIFAワールドカップの公式ロゴ入りのオレンジのビブスを着て、両手を広げた人形と蹴鞠のバックチャームといった文化クリエイティブグッズが並び、多くの市民や観光客が足を止めて見ていた。
「麻編」を制作するワークショップ「寧夏巴鳥」の責任者・徐偉涛さんは、「当店のワールドカップをテーマにした文化クリエイティブグッズは、陸家嘴にある上海環球金融センターのFIFAの公式ポップアップ・ストアで並べられるとすぐに完売してしまった。現在、急ピッチで生産を進めている」と話す。
「匠の心」で作り上げられた寧夏の「麻編」の3種類のグッズが、「無形文化遺産とワールドカップのコラボ」をテーマにした2026年FIFAワールドカップの中華圏公式グッズに選ばれた。

徐さんは取材に対して、「チームが資料をチェックしていた時、甘粛省敦煌市の敦煌馬圈湾烽燧遺跡で1979年に出土した古代の蹴鞠は、細い麻のひもと白い絹を縛って作られていたことを発見した。そのおかげで、奥深い文化を有するデザインにすることができた」と説明する。
これらの文化クリエイティブグッズは全て、寧夏の職人が手作業で仕上げている。「寧夏巴鳥」は、農村やコミュニティに拠点を設置し、身体障がい者や出稼ぎ労働者の留守宅を守る女性、高齢者などに技術をレクチャーし、数百人が自宅で作業ができるようになっている。
2026年FIFAワールドカップ(米国、カナダ、メキシコの共同開催)開催に合わせて、FIFAは中華圏において、「無形文化遺産とワールドカップのコラボ」をテーマにした特別プロジェクトを実施している。中国の伝統的な手工芸品が公式グッズとして大規模に採用されるのは、約100年の歴史を誇るワールドカップ史上初めてのことだ。文化的価値や転化能力といった次元からふるいに掛けられ、最終的に、雲南省の彝(イ)族の伝統的な刺繍「彝繍」、広西壮(チワン)族自治区伝統の織物「壮錦」、寧夏の麻編といった無形文化遺産の技術が選出された。
ワールドカップの公式文化クリエイティブグッズとなっている螺鈿を埋め込んだ江蘇省揚州市の漆器は、伝統的な漆器の重厚感ある装飾品という位置付けではなく、伝統工芸を深く掘り起こして現代的スタイルでそれを表現するアプローチが採用され、収納ボックス、アクセサリーケース、メイクアップミラー、サングラス、キーボードの5種類の商品を打ち出された。螺鈿の模様は光の当たり方によって、輝きが変わり、揚州漆器特有の「バリエーション豊富な黒」という美学的特質が表現されており、戦国時代から今に至るまで2400年以上受け継がれてきた漆器の技術の奥深さがそのまま詰まっている。

奥深い中国の伝統文化が詰まった無形文化遺産のグッズがワールドカップとコラボするというのは、近年、海外進出を展開している中国の無形文化遺産の縮図となっている。単純な「展示」から、「じっくりと体験する」へとシフトされている中国の無形文化遺産は、世界の文化構造において影響力を高め続けている。(編集KN)
「人民網日本語版」2026年6月25日
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