進化し続ける中国製ロボットの「仕事力」
エンボディドAI(人工知能)技術の発展にともない、生産や生活においてロボットが活躍するシーンも増えており、ロボットがますます多くの「職業スキル」を身につけている。
中国税関がまとめた統計によると、2026年1-5月には、中国製ロボットの世界進出ペースが加速した。品目別に見ると、清掃用ロボットが全品目をリードし、輸出額は140億元(1元は約23.8円)に達して、ロボット輸出総額の7割以上を占めた。産業用ロボットの輸出台数は約7万台に上り、海外での導入シーンが拡大を続けている。
🤖中国製ロボットは「踊ったり走ったりするだけ」?

撮影・王震
このところ西側メディアでしきりに取り上げられる見方は、本質的には中国ロボット産業の発展に対する一面的な見方であり、その背後にあるコア技術のブレイクスルーと幅広い応用的価値を見落としている。
人々が目にするロボットの「踊ったり走ったりする」様子は、実は技術のブレイクスルーを可視化して示したものである。ロボットが音楽のリズムにぴったり合わせて動くことができ、流れるように自然に姿勢を切り替えることができ、難度の高いバランス維持も可能であることは、精度の高いサーボシステムによるコントロールとアルゴリズムによる効率的な調整、そしてコア部品の安定した支えがあればこそだ。
言い換えれば、ロボットの「踊ったり走ったり」を支える重要技術は、工業生産、家庭内サービス、災害救助、ソフトできめ細やかなサポートなどの実用的機能と完全に通じ合う基盤となるロジックを備えている。ステージでのパフォーマンスは、実際には複雑な運動調整能力と成熟した基盤技術を目で見てわかるように示すものであり、ロボットが多様なシーンで応用され、複雑な作業を担うようになるための重要な起点でもある。上手に踊れることは、中国製ロボットが複数のコア技術で難関を攻略し、複雑な実際の操作タスクを担う前提となる能力を備えていることを証明するものだ。
🤖多くの「職業スキル」を身につけているロボット

【中国初の家庭向け汎用ロボットが体験運用開始】5月20日に湖北省武漢市で発表された中国初の家庭向け汎用ロボットはこのほど、大規模な試験運用が始まっている。食品の加熱、食器洗い、衣類の折り畳み、テーブル清掃など7種類のサブタスクを独立して実行できる。一見簡単そうな食品加熱だけでも、物のつかみ取り、ドアの開閉、時間の計測など十数段階の工程が含まれ、それぞれ数千回に及ぶ訓練と調整が重ねられている。ロボット開発プロジェクトマネージャーの尚登科氏は、「今後は絵本の読み聞かせ、付き添い、ペットの排泄物処理などの新たな技能も習得させ、家庭環境の複雑さに柔軟に対応できるようにする。現在は金魚への餌やり、生け花、玩具の片付けなどを学習させている」と説明した。

(画像著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)
【24時間勤務できる人型ロボット店員】最近、人型ロボットが店員を務める「焼売購(SenseMartGo)」というエンボディドAI売店が上海市で人気を集めている。客がQRコードをスキャンして注文すると、ロボットアームが棚からその商品を正確に選び取り、客に引き渡すまで最速だとわずか15秒しかかからない。レジ係はおらず、店長が常駐することもないのに、1日あたり100件以上の注文をさばくことができる。

【卓球の完全自律対戦を実現する中国の人型ロボット】智元遠征A3が6月15日、卓球の自律対戦に成功し、全過程において自律的に意思決定を行い、卓球対戦を完遂した世界初の実寸大二足歩行型人型ロボットとなった。遠隔操作・事前スクリプト・人的介入を一切行わない状況下で、視覚認識、軌道予測、全身運動計画、正確な打球に至るまでの完全な閉ループ制御を自律的に実行した。

今年の杭州マラソン大会で交通整理に参加した交通管理ロボット(撮影・瀋静瑜)。
【中国第1陣の交通管理ロボットの働きぶりは?】今年5月1日、第1陣となる交通管理ロボット15台が、西湖景勝地及び浙江省杭州市の中心商業圏周辺の交通量の多い交差点に導入された。ロボットは目覚ましい成果を挙げており、これまでの稼働時間は累計で647.7時間、交通違反警告は延べ2万5000回以上、案内サービスは延べ2000回以上に達している。

スマートタイヤ自動組立ステーションでタイヤを取り付ける産業用ロボット。撮影・孫挺
【中国の大型トラック工場に「ロボット大集合」】「無人運転」のAGVスマート搬送ロボットが、見えない磁気軌道に沿って正確に資材を配送し、大型トラックの車体フレーム組立は高架EMSシステムによって自動的に指定された作業台へ搬送される。タイヤ自動組立ロボットは「腕」を伸ばし、ネジを1秒で自動的に締め付ける。陝西汽車控股集団有限公司の新エネルギー・スマート工場組立部では、現代的なスマート製造の活気あふれる光景が広がっていた。
🤖ロボット価格が大幅低下 その原因は?
複数のロボットブランドが最近、相次いで新製品を発表しており、価格は1年前に比べて大幅に低下している。機種によっては、定価が1万元を切り、高級スマートフォンとそれほど変わらないものもある。
ある主流ECプラットフォームの6月9日付人型ロボット売れ筋ランキングを見ると、トップは松延動力(Noetix Robotics)の「小布米(Bumi)」で定価は9998元、販売台数は100台を超えた。次は宇樹科技(Unitree)の「Unitree R1」で定価は3万9999元、購入者は200人以上だった。ランク入りしたロボットの多くは定価10万元以下で、3万9900元、6万9900元、8万9900元、9万8000元のものなどがあった。
業界では、ロボット価格の大幅低下は、製造コストの大幅低下にその原因があると見られている。国家地方共同建設人型ロボットイノベーションセンターの首席科学者の江磊氏は、「藍思科技や領益智造などの3C電子製品(コンピューター、通信機器、家電)メーカーが人型ロボットの相手先ブランド製造(OEM)工場へと転換するのにともない、ロボット製造コストが徐々に下がっていった」と分析する。
🤖ロボット学校でさらに進化を目指す
杭州ロボット学校が6月29日、正式に開校した。産業用、サービス、警備、エンターテインメントなど多様な分野から集まったロボットたちは、今後ここで体系的な「職業技能」教育を受け、「技能資格証」を取得し、最終的に実際の職場へと配属される。

現在、一部の企業が製造するロボットは基本的な動作能力しか備えておらず、複雑な実環境で判断を下す能力や、特定の職務に対応する専門技能、安全性・倫理面で検証可能な基準を欠いているため、日常生活への大規模な導入が困難となっている。こうした背景の下で誕生したのが杭州ロボット学校だ。同校は浙江大学ロボット研究院が主導し、浙江省品質科学研究院および杭州城西科学技術イノベーション回廊が共同で設立を推進した。ロボット本体に対して体系的な「職業技能」の育成と認証を行う、中国初の総合的かつ高度な産業支援プラットフォームだという。
浙江大学ロボット研究院の朱世強院長は、「ここを卒業するロボットは、単に技能訓練を修了するだけではない。さらに重要なのは、継続的に学習する能力という『遺伝子』を身に付けることだ。卒業後も実際の現場で学び続け、絶えず進化を重ねることができる」と語った。
「人民網日本語版」2026年7月6日
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