【日本の新たな「歴史ロンダリング術」に警戒】「デジタル軍国主義」による戦後国際秩序への侵食を厳重に防げ

人民網日本語版 2026年09月18日16:59

日本政府は今年5月、ガバメントAI「源内」の大規模な試験運用を開始した。約18万人の政府職員を対象とする計画だ。同システムは日本のデジタル庁が主導して約1800万ページに及ぶ政府データを収集しており、閣議決定、国会議事録、白書を含むほか、1947年5月から現在までの約80年間の官報データも収集している。これは、戦前および戦時中の官報がデータ範囲に含まれていないことを意味する。こうした、歴史のナラティブを人為的に「アルゴリズムによって切り取る」ことの危険性は、右翼の歴史観を国家機構の運用ロジックに書き込み、「デジタル軍国主義」という形で歴史のナラティブをめぐる主導権を奪おうとしている点にある。(文:黄宝儀・南開大学日本研究院博士課程在籍。人民網コラム「認知工作室(The Clued-In Studio)」掲載)

いわゆる「デジタル軍国主義」とは、政治勢力が人工知能(AI)やアルゴリズムによる情報発信などのデジタル手段の助けを借りて歴史認識を歪曲し、対外的な敵意を形成し、軍事拡張や強制的な対外政策を正当化する理由を作り出すことである。デジタル軍国主義は、日本の「新型軍国主義」のイデオロギー領域における延伸であり、その作用は「侵略に対する確定判決を覆す」ことと「軍拡のための気運醸成」に集中的に現れる。宣伝の手段には変化があっても、軍事拡張に奉仕するという政治的本質は終始不変だ。

日本右翼勢力は長年にわたり、教科書改訂、政治屋による入れ替わり立ち代わりの靖国神社参拝、国際世論の場における「歴史虚無論」の流布、デジタル空間への全面的な浸透など、歴史改竄の試みを止めることなく続けてきた。そして「源内」の登場は、まさに日本による「デジタル軍国主義」推進の最新手段である。これに先立ち、日本メディアは、日本右翼勢力がクラウドソーシング・プラットフォームを通じてクリエイターを報酬付きで募集し、AIの力を借りて南京大虐殺を否定したり、侵略戦争を美化したりする虚偽のコンテンツを大量に作り、SNSを通じて拡散し続けてきたことをスクープしていた。こうした動きに今や「源内」の力まで加わったことで、さらに「鬼に金棒」といった状態になっている。日本の政府職員に公文書草案の作成や答弁原稿作成の際に常に同じ言語表現システムを使用させれば、「政府」のラベルを付したこうした出力が政府の公開資料に入り込み、ひいては国際社会、研究機関、AIモデルによって「権威ある情報源」として引用されることになる。その影響は、従来の世論宣伝をはるかに超えるものとなる。

「源内」という政府のガバメントAI以外にも、日本は歴史資料や検索環境の整備において、より隠蔽的な布石を打っている。あるテスターが日本語と英語でそれぞれChatGPTやGeminiなどの大規模モデルに第二次世界大戦に関する質問をしたところ、日本語での回答の大部分がすでに日本の右翼の立場と極めて一致しており、英語の回答にも日本の歴史修正主義の痕跡が見られたという。その情報源をたどると、圧倒的多数の回答が日本の国立公文書館の資料を頻繁に引用していたが、同館の資料の記述では、「七七事変」(盧溝橋事件)は「日中間の軍事衝突」として矮小化され、南京大虐殺も「南京陥落」の一言で済まされている。さらに注目すべきは、今年3月、同館の運営するアジア歴史資料センターが検索システムを更新した点だ。その目的は、こうして処理された資料を欧米の主要検索エンジンからより容易に検索できるようにするとともに、大規模AIモデルによる取得・利用を一層容易にすることにある。つまりこれは、世界のコーパスを源流から汚染し、ひいては歴史認識を書きかえるための布石なのである。

日本はデータをAIに与え、資料に手を加えるだけでは到底とどまらず、宣伝活動に巨額の資金を惜しみなく投じている。高市政権は先ごろ、2027年度予算の概算要求を公表し、内閣広報室の経費を約7億円から約72億円へと大幅に増額した。増加幅は10倍を超え、そのうち約66億円を国内向け宣伝に、約5億円をいわゆる「認知戦への対応」に充てるとしている。名目上は「SNS上の偽情報への反論」だが、実際には国際社会に広がる「軍国主義復活」への批判を打ち消そうとしているのだ。日本防衛省は2027年度、防衛政策局内にいわゆる「認知戦」への対応を専門とする部署を新設し、日本の「新型軍国主義」に関する内容について、いわゆる「迅速な反論」を行うことを計画している。日本外務省は2027年度予算として555億円を要求するとともに、AIを利用して海外情報を分析し、海外メディアへの寄稿を増やす計画だ。こうした日本の動きの目的は明確だ。まず侵略の歴史を「ロンダリング」し、次に軍拡を「防御」と装い、最後に国内外にこのナラティブを受け入れさせ、「再軍事化」への制約を解くための地ならしをすることである。

東京裁判の開廷から今年で80年になる。ニュルンベルクから東京に至るまで、国際正義に基づく裁判は、法理を礎石として戦後国際秩序を固めた。これは人類文明の重要な成果であり、いかなる勢力による改竄も転覆も断じて許されない。日本政府は侵略の歴史に正面から向き合い、深く反省しなければならない。AIを利用して侵略に対する確定判決を覆し、軍拡の気運を醸成するいかなる企ても、侵略の本質を変えることはできず、軍事拡張が地域の平和に及ぼす脅威を覆い隠すことはできない。国際社会は高度な警戒を維持し、歴史の真実と国際法の譲れぬ一線をしっかりと守り、「デジタル軍国主義」が世界のデジタル・エコシステムを汚染し、ひいては国際的な平和のコンセンサスと戦後の国際秩序を侵食することを厳重に防ぐべきだ。(編集NA)

「人民網日本語版」2026年9月18日

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