ロボットによる収穫、データによる栽培――リンゴ園に「デジタル頭脳」を導入

人民網日本語版 2026年10月10日14:46

秋の収穫期を迎え、黄土高原に位置する甘粛省天水市麦積区の南山花牛リンゴ栽培拠点では、果樹農家が収穫かごを肩に掛け、木々の間でリンゴを摘み取っている。そのすぐそばでは、両腕を備えたロボットも作業に励んでいる。高精度の画像認識システムが枝になった熟したリンゴを捉え、ロボットアームの先端がそっとひねると、リンゴは枝から離れ、かごの中に確実に収まるようになっている。新華社が伝えた。

北京市農林科学院の李亜軍補助研究員は、「両腕の連携によって、1時間に600~1000個のリンゴを収穫でき、人手による収穫に比べておよそ2倍の速さだ。このロボットは、丘陵地や山間部の果樹園向けに開発されたもので、自然環境下での熟した果実の画像認識や、複数のロボットアームによる協調作業などの重要技術を確立した。自律収穫、人とロボットの協調作業、遠隔操作など、複数の作業モードを実現できる」と語る。

甘粛省天水市麦積区の南山花牛リンゴ栽培拠点で、リンゴ収穫ロボットを操作し、花牛リンゴを収穫する技術者。撮影・郎兵兵

甘粛省天水市麦積区の南山花牛リンゴ栽培拠点で、リンゴ収穫ロボットを操作し、花牛リンゴを収穫する技術者。撮影・郎兵兵

ロボットが収穫を担い、データが栽培を支える。果樹園に足を踏み入れると、枝がたわむほど赤く色づいた花牛リンゴが目に入る。拠点には土壌水分センサー、小型気象観測所、害虫モニタリング装置などが設置されている。これらの設備が土壌水分、気象、害虫の発生状況などのデータをリアルタイムで収集し、一体化されたビッグデータプラットフォームに集約している。こうして、従来型の果樹園に「デジタル頭脳」が導入された。

果樹農家のスマートフォンでは、このシステムによって農作業の予定や内容が一目で分かるようになっている。

水やりは、圃場センサーから送られる土壌水分データに基づいて行う。天水市新民リンゴ栽培専門合作社の武正全理事長の計算によると、現在では、スマートフォンのボタンをワンタップするだけで自動灌漑を開始でき、約0.67ヘクタールの農地への水やりは2~3時間で完了する。1ムー(約6.7アール)当たりの用水量は、従来の40立方メートルから20立方メートルに減少した。

施肥については、センサーが土壌中の養分をリアルタイムで監視し、必要に応じた施肥を農家に促す。武氏は、「今は不足している養分を必要な分だけ補える。以前のように一度に大量の肥料を投入することがなくなり、かえって安心して栽培できるようになった」と話す。

最も対策が難しいのは天候だ。今年、リンゴの着色期に、地元では11日間連続して高温の日差しにさらされた。自動ミスト散布システムを稼働させると、リンゴは「雲や霧に包まれた」ようになり、気温を下げるだけでなく、果実の色づきも守ることができた。春の開花期には、このシステムで低温による凍害も防ぐことができ、一物多用の役割を果たしている。(編集KS)

「人民網日本語版」2026年10月10日

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