江西贛州の竹が世界進出を実現 そのワケとは?
江西省贛州市にある贛州森泰竹木有限公司(以下「森泰竹木」)の正門前に立つと、心地よい琴の音が竹製品展示ホールから聞こえてきた。竹製品を作る工場でなぜ琴の音が聞こえるのかと疑問に思いながらホールに入ると、職員が竹でできた琴を演奏しており、その琴から音楽が流れていたのだ。
贛州市上猶県は森林面積が約12万4000ヘクタール、森林被覆率が81.8%に上る。孟宗竹資源が非常に豊富で、竹林面積は約1万6000ヘクタール以上に達し、贛州市さらには江西省の重要な竹生産地の1つだ。
ここ数年、上猶県は「プラスチックから竹への置き換え」という流れの中でチャンスをつかみ、竹産業の高度化、グリーン化、国際化を推し進めてきた。
森泰竹木の許賀社長は、「竹管琴は当社が竹を音楽分野に応用した初の試みだ。持続的な技術イノベーションを通じて、当社は竹製品の応用分野をインテリアや竹建築など多くの分野に広げることに成功した。現在、建築用の竹構造材、竹内装材、屋内外の竹製家具、竹製部品など1500種類以上の製品を生産しており、種類は豊富で品質も優れている」と説明した。
前出の展示ホールには、さまざまな種類の竹製品が所狭しと並んでおり、何枚もの都市ランドマーク建築物図が特に目を引いた。
許社長は、「これらの建築物にはすべて当社の竹構造材が採用されており、その足跡は中国内外に広がっている。具体的には、上海図書館、香港城市博物館、日本の2025大阪・関西万博会場、韓国サムスン社のオフィスビル、オランダのホテルジャカルタアムステルダムなどだ」と説明した。一本一本の竹が創意工夫と技術により、世界各地の美しい建築物へと姿を変えていったのだ。
今や、森泰竹木を筆頭として、同県には整った竹産業の総合的チェーンが構築されている。製品は米国、デンマーク、オーストラリア、ドイツなど30を超える国と地域で販売されており、竹の世界進出を真に実現した。(編集KS)
「人民網日本語版」2025年6月16日
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