中国製のロボット芝刈り機が海外で人気に

人民網日本語版 2025年06月18日15:00

イタリアのボローニャで開催された販売代理店会議で、格力博製のスマートロボット芝刈り機・AiConicの性能をチェックする外国人バイヤーら(撮影・楊旻)。

イタリアのボローニャで開催された販売代理店会議で、格力博製のスマートロボット芝刈り機・AiConicの性能をチェックする外国人バイヤーら(撮影・楊旻)。

ボタンを押して、庭モードに設定すると、ロボットがS字を描きながら前進し、通った場所の芝生がきれいに刈られていく。そんな中国ブランドのスマートロボット芝刈り機が現在、海外ユーザーの庭の手入れをサポートする有能なアシスタントとなっている。人民日報海外版が伝えた。

今年に入り、九号公司(Segway-Ninebot)や科沃斯(ECOVACS)、格力博(Greenworks)、寧波大葉園林設備といった、ロボットや造園設備メーカーが業績を急激に伸ばしており、中でもスマートロボット芝刈り機の海外における販売が新たな注目ポイントとなっている。

中国製のロボット芝刈り機が海外で人気になっているワケは?

ドイツのニーダーザクセン州に住むホフマンさんは、「自宅には広い芝生があり、しょっちゅう芝刈りをしなければならない。ロボット芝刈り機を購入する時、幾つかのメーカーを比較したところ、欧州のブランドは価格が高く、購入後のアフターサービスも完全には整備されていないことが分かった。結局、中国のブランド・科沃斯を選んだ」と説明する。

そして、「ドイツでは、科沃斯のロボット芝刈り機の安定したアフターサービスシステムがあり、そのデザインも欧州のユーザーの習慣にマッチしている。特にこのロボットのルート設定が気に入っている。例えば、ランダムに進むのではなく、芝生全体を効率よく刈ってくれる。妻に、『これで毎週末に、芝刈り機で芝刈りしなくてよくなったね』と言われたよ」と喜ぶ。

スウェーデンのクエールビーさんは今年の春、現地の販売代理店を通して、格力博のAiconic型のロボット芝刈り機を購入した。そして、何度か使用して、とても満足しているといい、「うちは庭が広く、ロボットには入ってほしくない花壇やエリアもある。RTKアンテナを屋根に設置することで、庭の芝刈りをする範囲を設定した。刈り残しが全くなく、性能がとてもいい。刈った後の芝生の模様もとてもきれい」と喜ぶ。

海外ユーザーの間で人気となっているのは、技術革新やブレイブルーが実現しているからでもある。

格力博(江蘇)股份有限公司の陳寅・董事長は、「当社が独自に研究開発した第三世代のロボット芝刈り機には、RTKセンチ級の衛星測位システムとナビゲーションシステムを採用している。また、ビジョンナビゲーション障害物回避、ミリ波レーダー、ToFカメラからなるマルチセンサー融合システムを組み合わせ、従来の電磁誘導のテクノロジー・ロードマップを打破した 。例えば、革新的なスマートアルゴリズムにより、現場の特徴に基づいて、作業モードを柔軟に調整することができるほか、芝生の損傷率を下げながらも、エネルギーの使用効率を30%高め、連続稼働時間が目に見えて長くなった。深セン証券取引所の新興企業向け市場『創業板』の直接融資が、当社がAIスマート系システムの研究開発を強化できるようサポートしてくれている」と説明する。また、格力博のロボット本体で、アルゴリズムが稼働するようになっているため、インターネットが繋がらない場所でも、草の種類を識別したり、障害物を回避したりといった基本的な判断を自動で行うことができ、さらに、データやプライバシー情報を保護することもできるという。

「九号公司」傘下の子会社・未嵐大陸が製造するロボット芝刈り機はドイツやフランス、米国、英国、ニュージーランドを含む30ヶ国・地域以上に輸出されている。九号公司の李可PRマネージャーは取材に対して、「当社の次世代スマートロボット芝刈り機・Segway Navimow Xシリーズの価格は、従来の人手による芝刈りの1年分のコストと比べると、かなり安い。ユーザーは芝刈りに必要となる費用をかなり節約できる。研究開発チームは、ロボットの移動速度をアップし、ブレードの幅を広くし、電池の性能を高め、充電時間を短くし、視角が300度でカメラが3台のVSLAMシステムを搭載するといった、技術革新を通して、測位の精度、芝刈りの効率、稼働の安定性などを目に見えて高めた」と説明する。

上海沃施実業有限公司の呉君亮総経理は、「レーザー・レーダー、『オーバーラップ』処理が可能な位置測定といった技術のブレイクスルー実現が、ロボット芝刈り機の性能を高め、ユーザー体験が大幅に向上した。新しいロボット芝刈り機の多くは、スマホアプリで遠隔操作も可能になっている。ユーザーは芝刈りの時間やエリアをその都度設定し、作業状況をリアルタイムでチェックすることができる。また、メンテナンスが必要になったら知らせてくれる。レーザー・レーダーといった部品の国産化が加速し、ロボット本体のコストが低減し、価格が下がっている」と説明する。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年6月18日

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