東北師範大学図書館特蔵部では古籍修復士の洪渢さん、李丹さんの2人が静かに忙しく作業する姿が見られた。新華社が伝えた。
「私たちは使命感を持つ古籍の『医師』だ」。洪渢さんは自分の仕事をこう評価する。専用の紙に手作りの糊を使い、貼り付けに補修、圧迫、装丁など30以上にわたる複雑なプロセスを経て、多くの穴や破れがあり、黄ばんでぼろぼろだった紙が彼女たちの手で新しく装丁され、学者の研究に供されるようになる。
長年にわたる蓄積により、東北師範大学には各種の古籍32万冊以上が収められ、最も古い物は唐代まで遡る。李丹さんは「紙は最も保存が難しく、これらの書が現在まで残ったのは容易ではない。私たちは古籍を注意深く補修し、記載された内容をさらに数百年継承させ、後代の人が先人の思想を読むことができるようにする。これが私たちの使命だ」と語る。
洪渢さんは、中国には大量の修復が必要な古籍が現存するが、専門の修復士はわずか1千人ほどしかいないと語る。「より多くの大学が古籍修復の専攻を設置して修復の人材を育成し、現代まで伝えられた書籍を継承していくことを希望する」。(編集YH)
「人民網日本語版」2014年4月23日