李克強総理は現地時間29日午後、ブリュッセルで中国・EUビジネスサミットにユンケル欧州委員長とともに出席し、基調講演を行なった。
李総理は「中国とEUは世界の重要な二大エコノミーとして、連携して国際生産能力協力を推し進める責任がある」と述べ、次の4点を指摘した。
(1)中国側は欧州戦略投資計画と結びつけて、インフラの共同整備で突破口を開くことを臨んでいる。インフラ整備の人員、技術、管理面の強みを発揮して、EUが最近打ち出した総額3150億ユーロの欧州投資計画に参加したい。
(2)中国とEUは設備製造を重点に、三者協力において突破口を開くことができる。中国企業が発展途上国や中・東欧地域で生産能力協力を繰り広げるには、自国のミドルレンジ設備製造のコストパフォーマンスの強みを発揮すると同時に、欧州の設備を調達する必要もある。
(3)われわれは産業投資需要に目を向け、金融協力で突破口を開く必要がある。中国は潤沢な外貨準備があり、ユーロ債の購入や直接投資など様々な方法によって欧州の発展に参加することを望んでいる。中国側は中国・EU共同投資基金の設立を積極的に検討し、欧州戦略投資基金に助力する。また、欧州投資銀行債券の購入を拡大し、汎欧州投資協力プラットフォーム、中・東欧投融資枠組などの機能を十分に発揮し、人民元決済銀行の役割を発揮し、RQFII制度を整え、金融協力を双方の利益融合の堅固な紐帯とする。
(4)貿易と投資の自由化レベルを高める面で突破口を開く。中国とEUは互恵原則に基づき、貿易摩擦などの問題をうまく処理しさえすれば、2020年に貿易額1兆ドルを実現する見込みが完全にある。
ユンケル委員長は「中国はEUにとって最も重要な貿易パートナーの1つだ。EU側は中国の経済戦略措置に非常に注目しており、中国側と連携してコネクティビティやインフラ整備分野の協力を強化することを望んでいる。中国企業の対EU投資を歓迎する。EUは中国側の排出削減努力に敬服している。双方はこの分野で潜在力を掘り起こし、協力を深化することができる」と表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年6月30日