李克強総理は20日午前、第13期全人代第1回会議閉幕後に人民大会堂で記者会見に臨んだ。
【聯合早報(シンガポール)記者】中国は経済台頭にともない、資本と中国市場の魅力を政治的道具として用いることが増え、他国の外交政策に影響を与え、政治的浸透を行ってすらいるとの批判がある。これについてコメントは。中国の台頭と戦略拡張に外部は懸念を抱くはずだと考えるか。
【李総理】世界経済成長への中国の寄与率はここ数年30%を超える。これは世界の景気回復促進にプラスであるのみならず、世界平和にも貢献する。協力と貿易が拡大すれば、協議と交渉が増えて、衝突を避けられるからだ。中国文化はかねてより「己の欲せざる事人に施す事なかれ」と主張しており、われわれが望むのは「和をもって貴しとなす」だ。われわれは国の領土の一体性を守る必要があり、自国の寸土たりとも断じて捨て去ることはないし、捨て去ることもできない。そして、他国の寸土たりとも侵略・占領することもない。われわれが歩むのは平和的発展の道だ。
中国の過去の発展は平和な国際環境の下で得られたものであり、今後現代化を実現するにも平和な国際環境が必要だ。ここで私は2点を強調したい。第1に、中国は永遠に拡張をしない。中国は途上国であり、拡張の意図はない。たとえ将来強大化しても、「国は強くなれば必ず覇権を求める」との道を歩むことはない。われわれは各国と相互尊重、平等・互恵を基礎に関係を発展させ、人類運命共同体を共に構築することを望んでいる。
われわれは他国との協力も市場ルールとビジネス原則に従い進めている。われわれが提唱する「一帯一路」(the Belt and Road)も、共に話し合い、共に建設し、共に分かち合うものだ。われわれの途上国、特に低開発国への援助は可能な限りのものであるうえ、いかなる政治的条件もつけておらず、政治的浸透などとは言えない。国際社会がいくつかの面で中国に国際的責任の増加を望んでいることについては、われわれが引き受けることができるのは途上国としての地位に相当する国際的責任だ。もしこれらを戦略拡張と見なすのなら、それは誤読または誤解だ。
第2に、われわれは自らの事を仕上げることに力を集中する。ここ数年、総理として私は中国が発展の中でまだ多くの困難や試練を抱え、民生面で多くの難題やペインポイントを抱え、政府が毎日対処しなければならないのが、こうした数多くの難題であることを熟知している。諸外国の訪問と国際的な外交活動は世界と周辺環境における安定した平和を実現するためのものであり、さらには中国の発展にとってウィンウィンとなるチャンスをより多くの手に入れるためだ。その点についてわれわれははっきり認識していると言える。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年3月20日
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