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現代劇と歌舞伎の見事なコラボ 新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」東京公演

人民網日本語版 2018年08月18日10:22
現代劇と歌舞伎の見事なコラボ 新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」東京公演
新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」の観劇に訪れた人々。

日本や中国だけでなく、世界でも人気の漫画を題材とした新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」が東京・新橋演舞場で今月4日から上演を開始しており、市川猿之助や片岡愛之助といった有名歌舞伎俳優も出演している。16日午後、記者が同公演を取材したところ、原作漫画のファンとみられる若者の姿も多く、場内に特設された「NARUTO-ナルト-」関連グッズショップに足を止めて眺める人も多かった。人民網が伝えた。

同公演はスーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」に続く漫画と歌舞伎のコラボ作品。歌舞伎の時代設定は通常、江戸もしくはそれ以前の時代であり、ゆっくりとした動きや話し方が特徴的だが、同公演のセリフは現代語で、その動きもテンポが速くなっている。また舞台の左端や後ろ側にスクリーンを設置することで、映像によるシーン表現という現代的な手法も用いられている。

全72巻の漫画「NARUTO-ナルト-」をわずか4時間ほどのストーリーにまとめあげた同公演は、当然ながら全内容を網羅している訳ではないが、主人公の「うずまきナルト」とライバルの「うちはサスケ」との関係や成長、変化を中心に、物語の核心となる内容をしっかり押さえたストーリー展開となっていた。

全体的なテイストは現代劇に近いものの、静止して両目を寄せる「にらみ」や、手足を広げながら跳ねるように飛び歩く「六方」など、歌舞伎独特の表現スタイルも諸処に盛り込まれており、それらが披露されると、観客からは大きな拍手が起きていた。また原作漫画の見どころの1つでもある戦闘シーンは殺陣で再現されており、歌舞伎俳優たちがスピーディな動きと見事な立ち回りを演じていた。

日本の伝統芸能である歌舞伎はセリフが古語で、内容も難しい作品が多いという敷居の高いイメージだったが、今回のような漫画とのコラボ作品はこうしたイメージを一新させており、中高年だけでなく若者も親しみを感じることのできる歌舞伎という新たな可能性を示していると言えるだろう。

新作歌舞伎「NARUTO-ナルト-」は新橋演舞場で今月27日まで上演し、2019年6月には京都・南座で上演予定。(文・木村雄太)

「人民網日本語版」2018年8月18日


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