舞台「友情~秋桜のバラード~」上演回数600回記念・北京公演の制作発表会が23日、東京の中国文化センターで行われた。この舞台は中日平和友好条約締結40周年を記念し、骨髄バンクドナーキャンペーンの一環として上演される。実話に基づいた作品で、白血病に苦しむ少女のあゆみと、小さいころのいじめをきっかけに暴力的な性格となった少年の信一との交流を通して、命の尊さ、心の絆について描いている。人民網が伝えた。
担任教師・野本信吾役の渡辺裕之は挨拶で、中国・瀋陽で生まれた母親と、戦時中に船を沈められながらも泳いで帰ったという父親について語り、「劇中での命の大切さを説くセリフに、『自分のおじいちゃんは漂流して日本に帰って来た。死んでいたら今の自分はいなかった』という箇所があり、その内容は自分の父親の境遇とダブるところがあった」と話した。
また、看護師・佐々木万里役を演じた友寄蓮は挨拶で、白血病を克服した自身の経験について話し、「医療単体では広めていくのは難しいので、今回の舞台を通して骨髄バンクの大切さを広げていきたい」と自身の熱い思いを語った。
制作発表終了後には断髪式が行われ、渡辺裕之とあゆみの母親・島崎悦子役の藤田佳子がそれぞれ信一役の松永涼吾とあゆみ役の天満綺実の髪の毛をバリカンで切り落としていった。その後は2人の美容師が散髪作業を引き継ぎ、生徒役の2人の頭は丸坊主に整えられた。鏡を渡された2人は自分の姿を見て、照れながらもどこかうれしそうな表情を見せていた。
「友情~秋桜のバラード~」の600回目の上演は北京で9月上旬に行われる予定。(文・木村雄太)
「人民網日本語版」2018年8月25日
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