台湾地区の樹林から台東に向かう特急列車「プユマ号」が21日午後4時50分、宜蘭県で脱線する事故が発生した。同日午後9時30分の時点で、22人が死亡、171人が負傷した。負傷者は1名の米国人除き全員が台湾地区の住民で、大陸部の乗客は含まれていない。人民日報アプリが伝えた。
台湾鉄道管理局は21日夜に記者会見を開き、鹿潔身局長は、「脱線事故を起こした特急列車は8両編成。本日午後、樹林駅を出発し、新馬駅を過ぎたあたりで8両すべてが脱線した。このうち4両は横転し、その被害は深刻となっている。列車には当時計366人の乗客が乗っており、事故発生現場は、300メートルにわたってカーブが続いているエリアだった。運転手も負傷し、病院で治療を受けており、事故の原因については現在調査を進めている」と説明した。
負傷を免れた車掌は、「車両が横転したとき、ちょうど検札業務を行っていた。車両が突然前方に傾いたため、車両からただちに外に出るよう乗客を誘導した」と話した。座席にはシートベルトがなかったため、危険を脱した乗客の一人は、「衝撃を受けた瞬間は、車外に放り出されるように感じ、大変怖かった」と話した。車両は90度まで横転していた。
「プユマ号」は、台湾鉄道管理局が2012年に導入した車両で、停車駅や時速は、台湾高速鉄道車両とほぼ同じであることから、「高速鉄道二軍」と呼ばれていた。脱線した列車は、6年前から運行しており、2017年には全面的なメンテナンスが行われていた。事故により、台湾鉄道の東幹線区間は上り・下りとも運休となり、約1万人の乗客が影響を受けた。台湾鉄道は、翌日の始発からの運行再開を目指し、夜を徹して修復作業を進めている。鹿局長は、「プユマ号は今後、標準速度について検討し、時速を落とす必要があるかどうか見極めなければならない」とコメントしている。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年10月22日
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