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中国経済について、習近平総書記が下した最新の判断と指示とは?

人民網日本語版 2020年05月24日14:39
中国経済について、習近平総書記が下した最新の判断と指示とは?

5月23日午前、習近平総書記は中国人民政治協商会議経済界委員合同グループ会議で重要談話を行い、新型コロナウイルス感染症の打撃と外部環境の変化に際し、中国経済の情勢はどうなるのか、そしてどのように対応するのかについて、最新の判断と指示を明らかにした。

◎判断

現在の中国経済の情勢をどのように見ているのか。習近平総書記はまず国内外二つの角度から分析した。

習総書記は中国国内について、中国経済は現在、発展スタイルの転換と経済構造の最適化、成長力転換の難関攻略の時期となっており、経済発展の見通しは明るいが、その構造と体制、周期に関する問題が相互に入り混じり、それによってもたらされる困難と挑戦にも直面しており、さらには新型コロナウイルス感染症の打撃も加わり、現在、中国経済の運営においてやや大きなプレッシャーに直面しているとした。

習総書記は中国国外について、中国は世界経済の深刻な衰退と国際貿易及び投資の大幅な縮小、国際金融市場の変動、国際交流の制限、経済グローバル化の逆行、一部の国における保護主義と一国主義の盛り上がり、地政学的なリスクの上昇といった不利な局面に直面しており、より一層不安定で不確定な世界において中国の発展を模索していかなければならないと指摘した。

一方で、その有利な条件についても、習総書記ははっきりと見極めており、「中国経済は潜在力が大きく、強靭性が高く、融通が利く可能性が大きく、政策ツールが多いといったその基本的な特徴に変化は生じていない」としている。これは、中国が世界最大の市場としての潜在力と役割を発揮することができることを意味している。同時に、中国には制度の優位性もある。習総書記は、社会主義基本経済制度は各種の市場主体の活力を引き出し、社会生産力の解放と発展に役立つだけでなく、効率で公平、そして有機的な統一の促進と、共に豊かになることを実現し続けることにも役立つと強調した。

◎対応

将来に向け、習総書記は、「我々は中国国内の需要を満たすことを発展の出発点と足がかりとし、整った内需システムの構築を加速させ、科学技術イノベーション及びその他各方面におけるイノベーション推進に尽力し、デジタル経済やスマート製造、生命と健康、新材料などの戦略的新興産業の推進を加速させる。より多くの新たな成長ポイントと成長極を形成し、生産と分配、流通、消費という各段階の開通に力を注ぎ、中国国内における大循環を主体とし、中国国内と世界の二つの循環の相互促進という新たな発展の局面を段階的に形成し、新たな情勢下における中国の国際協力と競争の新たな優位性を培っていく」と強調した。

また世界的な保護主義思潮の高まりに対し、習総書記は二つのキーワード「開放」と「安全」を挙げている。「開放」について、習総書記は、「我々は歴史の正しい一方に立たなければならない」とし、経済グローバル化が開放的、包摂的で、あまねく恩恵のある、均衡ある、ウィンウィンの方向に向かうことをゆるぎなく推し進めなければならないとした。また、「安全」について、習総書記は、「関連する不足を補い、産業チェーンとサプライチェーンの安全を守り、積極的に重大なリスク対策に取り組んでいく」と述べた。

◎指示

さらに習総書記はいくつかの重要な項目の具体的な指示についても言及した。

貧困脱却の難関攻略

現在、中国全土において、いまだ貧困県52県が貧困脱却を実現しておらず、貧困村2707村がリストから削除されていない。また貧困者登録を行った貧困人口の全てが貧困脱却を果たしているわけではない。そのため、習総書記は、新型コロナウイルス感染症がもたらした悪影響を克服するために努力し、より一層困難な努力を払って、貧困から脱却させ、全面的な勝利を勝ち取らなければならないとした。

「六つの安定」と「六つの保障」

「六つの安定(雇用の安定、金融の安定、貿易の安定、外資の安定、投資の安定、期待の安定)」をしっかり行い、「六つの保障(住民雇用の保障、基本的民生の保障、市場主体の保障、食糧・エネルギー安全の保障、産業チェーン・サプライチェーン安定の保障、末端の行政運営の保障)」の任務を徹底することが重要となる。習総書記は雇用の安定を全面的に強化し、困難を抱えた人々の基本的な生活保障を強化し、中小企業・零細企業が難関を乗り切るための支援を行い、食糧生産の安定と石炭・電気・ガスエネルギーの安全で安定した供給を掲げ、産業チェーンとサプライチェーンの安定を守り、末端組織の公共サービスを保障すると同時に、「安定」と「保障」をベースとして積極的な進取に励んでいくことを要求した。

農業

今回の新型コロナウイルス感染症は極めて深刻だったが、中国の社会は終始安定を保った。これは食糧と重要な農業副産物の安定した供給と切り離すことはできない。今後、農業はどのように進めていくべきだろうか?習総書記は、農業の発展において存在する深層的な矛盾と問題の解決に力を入れ、農産物の構造とリスク対応能力、農業の近代化レベル向上に重点的に力を入れることを強調した。また、食糧などを始めとする主要な農産物の生産供給を保障するために、食糧市場の価格監視と監督を強化するとした。さらに、ブタ肉などを始めとする農業副産物の価格を安定させ、アフリカ豚コレラなどの重大な家畜の伝染性疾病の予防抑制を引き続きしっかりと行い、人々の食生活における製品の安定した生産と供給を保障しなければならないとした。(編集TG)

「人民網日本語版」2020年5月24日

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